2020-7-14
PHC(株)は,新たなシステム連携ソリューション「Medicom Cloudコネクト」の第一弾として,同社の販売する電子版お薬手帳アプリ「ヘルスケア手帳」サービス(*1)を利用した配薬および決済サービスの導入を決定した。本サービスは,(株)MICINが提供する,薬局向け服薬指導用サービス「curon(クロン)お薬サポート(*2)」との新たな連携により実現し,本年9月の発売を目指して開発を進めている。「Medicom Cloudコネクト」は,医療従事者が患者へのよりよい医療サービスを実現するために,同社およびパートナー企業が運営するそれぞれのクラウドサービスをつなげる連携ソリューション。
新型コロナウイルス感染症が拡大する中,医療機関と患者との直接接触による院内感染や,ウイルス感染を恐れて医療機関の受診を中断する患者の治療離脱の増加が懸念されている。さらに,本年9月に施行される薬機法改正に基づき,オンライン服薬指導が新たに認可されることより,パソコンやスマートデバイスなどを活用したオンラインによる医療サービスの充実が求められている。
「ヘルスケア手帳」サービスは,服用薬の情報をはじめ,血圧などの個人の健康情報をスマートフォンで一元管理し,薬局へ処方せんを事前に送信することで,患者の薬局での待ち時間の削減を目的とする保険薬局向けサービス。「curonお薬サポート」サービスは,オンライン診療や電話での再診を受けた患者に対して,薬剤師が電話を介した服薬指導を実施する際に,処方薬のクレジットカード決済および,宅配便業者との提携によって,患者宅への効率的な医薬品の配送を可能とするサービス。今回,両サービスをシステム連携することで,患者は,ヘルスケア手帳スマートフォンアプリを利用して,処方せんを薬局に送信できるだけでなく,オンラインによる処方薬のクレジットカード決済や薬局から自宅までの配送サービスを受けることが可能となるため,薬局に行く手間や時間を削減できる。さらに,薬局への移動が難しい高齢者やウイルス感染への懸念から薬局訪問を躊躇する患者などの,欠薬による疾病の重症化予防への効果も期待できるとともに,薬局における会計業務の負担軽減や医薬品の配送業務の効率化を実現し,薬剤師の時間創出に貢献する。
PHC(株)は,糖尿病マネジメント,診断・ライフサイエンス,ヘルスケアサービスの事業分野で開発,製造,販売,サービスを行うグローバルヘルスケア企業であるPHCグループの日本における事業会社。4,000施設を超える医療機関にオンライン診療サービス「curon(クロン)」を提供するなど,患者と医療従事者を繋ぐ医療系アプリケーション開発で実績を有するMICINとの連携によって実現する新たなサービスは,メディコム(*3)ブランドを掲げる国内のヘルスケアIT事業における保険薬局向け製品ラインアップの付加価値向上を目的とするもの。
PHCホールディングス(株)にて執行役員およびヘルスケアサービス共同ドメイン長を務める大塚孝之市は,「当社が2014年に開発した『ヘルスケア手帳』サービスは,先進的且つ社会への波及効果を持つビジネスモデルとして高く評価(*4)いただき,現在,3,300店舗を超える薬局で導入いただくとともに,その利用者は45万人を突破いたしました。このたびの『curonお薬サポート』サービスとのシステム連携をはじめとして,今後もパートナー企業との連携を強化し,『ヘルスケア手帳』サービスをお使いいただく患者さんの利便性と薬剤師の業務効率のさらなる向上を図ります。日本のヘルスケアサービスにおいてベストインクラスのプレシジョンとデジタルソリューションを提供するリーダーとなることを目指す当社は,今後も,患者さんと薬剤師をデータで繋ぎ,患者さんの健康管理の強化を図るための,より最適なソリューションを提供することで,より質の高い医療の実現に貢献してまいります」と述べている。
(*1)www.phchd.com/jp/medicom/telehealth/clinic
(*2)micin.jp/news/2460
(*3)PHC(株)におけるヘルスケアIT製品のブランド名
(*4)2018年に第5回“ヘルスケア産業づくり”貢献大賞特別賞を受賞(www.phchd.com/jp/phc/news/2018/0622
)
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PHCホールディングス(株)コーポレートコミュニケーション部
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