2020-5-18
Siemens Healthineers(ドイツ・エアランゲン)は,CT画像を用いた新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)の解析をAIの技術によってアシストする臨床研究向けのソフトウェア*を開発し世界中の医療施設へライセンスの提供を開始した。これを受けて,シーメンスヘルスケア(株)(以下,シーメンスヘルスケア)は,このソフトウェアを用いて日本国内のユーザーとの共同研究を開始することとなった。**
このCOVID-19用解析ソフトウェアは,ディープラーニング(深層学習)技術を用いて開発したAIソフトウェアをベースに肺炎の画像解析に特化して開発を進められたものであり,胸部CT画像から肺炎に共通して現れる肺の異常パターン,すなわち「すりガラス陰影(GGO)」や「浸潤影(consolidation)」を自動的に検出・定量化する。
Siemens Healthineersは,1990年代から医療におけるAI技術開発に携わっている。マシンラーニング(機械学習)では600件以上,最新のディープラーニングでは125件の特許を取得しており,すでに45を超える製品やソリューションにAI技術が生かされている。今回のソフトウェアの提供は,Siemens Healthineersがグローバルで注力しているAIによる画像解析技術をCOVID-19の拡大抑制の一助として有効活用されるよう医療現場を支援していきたいという願いによるもの。また,ソフトウェアを使用した医療機関からフィードバックを得ることで,同社はAI技術のさらなる高度化を図り,医療サービスの一層の向上に役立ていく予定。
* 本ソフトウェアは研究用に開発されたプロトタイプであり,臨床における診断には使用できない。
** 本ソフトウェアを用いた研究には,シーメンスヘルスケアの画像解析ソリューション「syngo.via」,「syngo.via Frontier」,または医療クラウドプラットフォーム「teamplay」が必要となる。
●問い合わせ先
シーメンスヘルスケア(株)
TEL 0120-041-387
https://www.siemens-healthineers.com/jp/