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アボット,日本で新型コロナウイルスの抗体検査用試薬を研究用途として販売開始

2020-5-8

アボットジャパン合同会社は5月8日,新型コロナウイルス感染症の抗体検査用の研究用試薬を販売開始したことを発表した。本製品は,新型コロナウイルス感染の既往を評価する,IgG抗体検出用の血清検査試薬である。日本全国の病院や検査室で導入されているアボットの全自動分析装置ARCHITECT® アナライザー i1000SR*およびARCHITECT® アナライザー i2000SR**で使用できる。

今回の販売開始は研究用途に限定したもので,製造販売承認に基づくものではない。本製品は,新型コロナウイルス感染症に対する最前線において,ウイルスを理解し,抗体検査の日本の医療における役割を明確化するために取り組んでいる,日本全国の主要な病院や検査室で使用される。また,アボットでは,早期の製造販売申請ならびに承認に向けて,関係当局と緊密に連携している。

PCR検査が感染の有無を調べるのに対して,抗体検査は感染の既往を調べる。アボットのSARS-CoV-2 IgG抗体検査は,血液中のIgG抗体を検出する。一般的にIgG抗体は,ウイルスの感染後期に体内で産生されるタンパク質で,回復してから数か月,場合によっては数年間,体内に持続する。なお,本製品は米国食品医薬品局(FDA)より緊急使用許可を,欧州連合よりCEマークを取得している。

アボットジャパンの代表執行役員社長である天野 総太郎氏は,次のように述べている。「抗体検査により,新型コロナウイルス感染症について未だ解明されていない多くの情報が得られる可能性があります。私たちアボットは,診断薬・機器の世界的リーダーとして,新型コロナウイルス感染症と闘っている日本の医療に検査の領域で貢献し,新型コロナウイルス感染症に対する新たな検査試薬を一日でも早くお届けしたいと考えています。」

■アボットの診断薬・機器事業について
アボットは,長年にわたる感染症に対する検査の世界的リーダーであり,世界で初めてのHIV検査薬を開発するなど,常に検査における科学をリードしてきた。また,HIVおよび肝炎ウイルスに対しては,その変異を世界規模で追跡するチームを結成し,25年以上にわたってモニタリングしている。また,長年にわたって新たな病原菌を特定するための探索プログラムを運用し,新たな脅威に対する検査を開発している。

* ARCHITECT® アナライザー  i1000SR(医療機器 届出番号12B1X00001000005)
** ARCHITECT® アナライザー i2000SR(医療機器 届出番号12B1X00001000004)

 

●問い合わせ先
アボット
https://www.abbott.co.jp/