2020-1-6
キヤノンメディカルシステムズ(株)は,ディープラーニングを用いて設計された画像再構成技術Advanced intelligent Clear-IQ Engine-integrated(AiCE-i)を80列/160スライスCTに展開したAquilion Lightning / Helios i Edition(アクイリオン ライトニング ヘリオス アイエディション)の国内販売を1月6日より開始する。
AiCE-iは,ディープラーニングを用いて設計されたノイズ成分とシグナル成分を識別する処理で,CT装置が持つ最大限の分解能を引き出しながら,ノイズを選択的に除去する最先端の画像再構成技術。AiCE技術は既に世界中の大学病院,中核病院を中心に導入されており,優れた画質改善効果ならびに,さらなる被ばく低減への可能性が報告されている。
今回,AiCE-iを搭載した80列/160スライスCT「Aquilion Lightning / Helios i Edition」を販売開始することで,中核病院に加え,暮らしに寄り添う地域密着型の医療機関における活用もサポートし,プライマリケアからエマージェンシーケアまで多様な医療現場の要請に応える。ルーチン検査をはじめ,救急検査,放射線に対する感受性の高い小児や,腎機能の悪い高齢患者の検査,低線量のCT検診など,さらに高画質・低侵襲な検査を提供し,質の高い病院経営に貢献する。
●AiCE-iの特長
1)新たな画像再構成技術AiCE-iは,新開発の再構成ユニットに搭載可能なため,省スペースを維持し,導入コストを抑えられる。
2)MBIR(Model Based Iterative Reconstruction)(注1)相当の,大幅なノイズ低減効果と空間分解能の向上が得られる。
3)通常のMBIRでは困難であった低コントラスト領域における高いノイズ低減効果や粒状性の維持効果が良く,低線量領域での安定した画質改善効果が得られる。
4)AI技術であるディープラーニングを用いて複雑なモデルや繰り返し演算の結果を組み込んでいるため,MBIR相当の高画質を提供することが可能。
さらに,Aquilion Lightning / Helios i Editionは同社フラグシップCTである320列エリアディテクターCT Aquilion ONEで培われた技術,金属アーチファクトを効果的に除去するSEMAR,ヘリカルピッチや管電流,心電同期設定を変化させることで心臓や腹部など複数回のヘリカルスキャンを1回で行うことができるバリアブルピッチヘリカルスキャン,非剛体位置合わせ技術を用いたラングサブトラクション等の最先端の臨床アプリケーションを投入(注2)し,様々な検査において,高画質と被ばく低減の両立が実現できる。また,架台のダウンサイジングにより,最小設置スペースが9.8m2(注3)とコンパクト設計なため,施設設置環境に応じて柔軟に対応できる。加えて,装置未使用時にはスリープモードを使用することで省エネルギー運用が可能となり,ランニングコストも抑えられるため,医療機関ごとに異なるニーズに対応できるフレキシビリティを備え,医療現場の診療に貢献する。
(注1)本システムには非搭載。
(注2)オプション
(注3)実際は施設のCT室や運用形態に合わせて最適にプランニングする。
一般的名称:全身用X線CT診断装置
販売名:CTスキャナ Aquilion Lightning TSX-036A
製造販売認証番号:228ABBZX00118000
●問い合わせ先
キヤノンメディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
https://jp.medical.canon