2019-11-12
(株)ヒューマノーム研究所は,未病状態における疾患マーカー同定による新規創薬基盤技術開発を目指し,国立研究開発法人 産業技術総合研究所を代表機関とし,国立大学法人 東京大学,武田薬品工業(株),アステラス製薬(株),第一三共(株),Axcelead Drug Discovery Partners(株),NPOバイオ計測技術コンソーシアムと合同でAMED「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(患者層別化マーカー探索技術の開発)」に提案していた「潜在疾患マーカー同定による新規創薬基盤技術のフィージビリティ研究」が採択されたことを発表した。
(株)ヒューマノーム研究所は,本研究においてデータの統合と統合したデータから患者の層別化に資する,潜在疾患マーカーを同定するAI技術・統計解析手法の確立と検証を担当する。
超高齢化社会の進行に伴う医療費増加を抑制するため,予防医療の発展や精密医療創薬の実現は喫緊の課題となっている。一方で,疾患に至る前段階に潜む異常を的確に示すバイオマーカー(以下,潜在疾患マーカー)が未確立のため,潜在疾患群のための医薬品の開発も困難な状況となっている。
本研究開発提案では,潜在疾患マーカーの同定を目指し,プロテオーム,メタボローム等のマーカーの定量をロボット技術により高品質にするだけではなく,デジタル画像・デジタルデバイスを含めた多様な手法で潜在疾患マーカーを探索する。さらに,これらを統合し創薬に結びつける人工知能(AI)技術の開発により,潜在疾患群の顕在化・層別化を起点とした創薬を志向する。また同時に,大規模な個人情報を利用したAIの運用に必須となる,個人情報保護法やGDPRに則ったデータの安価・安全な保存システムについても検証する。これらにより,創薬モデルの創発を試み,革新的精密医療創薬の実現につなげる。
採択された研究課題は,次の通り。
・採択事業名:次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(患者層別化マーカー探索技術の開発)
・事業概要:次世代治療・診断を実現するための課題解決を試み,先制医療,個別化医療といった次世代治療・診断の実現を推進し,患者のQOL向上と医療費増加の抑制を目指す。
・研究開発課題:潜在疾患マーカー同定による新規創薬基盤技術のフィージビリティ研究
・研究開発代表機関:国立研究開発法人 産業技術総合研究所
研究開発分担機関:国立大学法人 東京大学,武田薬品工業(株),アステラス製薬(株),第一三共(株),Axcelead Drug Discovery Partners(株),NPOバイオ計測技術コンソーシアム,(株)ヒューマノーム研究所
研究開発期間:2019年委託研究開発費決定日または10月30日〜2021年3月31日(予定)
参考URL:AMEDホームページ https://www.amed.go.jp/koubo/06/01/0601C_00063.html
●問い合わせ先
ヒューマノーム研究所
https://humanome.jp/