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GEヘルスケア・ジャパン,「Discovery IQ 2.0シリーズ」を販売開始〜医療現場の課題解決を目指し,PET/CT装置Discovery IQがさらに進化〜

2019-11-1

PET/CT装置「Discovery IQ 2.0シリーズ」

GEヘルスケア・ジャパン(株)(以下GEヘルスケア)は,2014年に販売開始したPET/CT装置「Discovery IQシリーズ」 をさらに進化させ,低被ばく,高速ワークフロー,高画質に特化した多数の新機能を搭載する「Discovery IQ 2.0シリーズ」を11月1日より販売開始する。

Discovery IQシリーズは,2014年の販売開始以来500を超える台数を販売し1,がん診断においては欠かせないPET/CTシステム(PETの機能画像とCTの形態画像を組み合わせたモダリティシステム)として 日本も含め世界各地の医療従事者より幅広い信頼を得てきた。

従来のDiscovery IQは,臨床機No1超高感度且つ最大26㎝にも上る広い体軸方向視野を特徴とする検出器「LightBurst Detector」および,次世代PET画像再構成「Q.Clear」を搭載している。それにより,高画質,安定した定量精度,小病変検出能の高さによる診断への寄与,広いカバレッジが実現する高速スループットでの患者さんの負担軽減など,多くの顧客のニーズに応えてきた。

今回販売開始するDiscovery IQ 2.0では,MotionFree(モーションフリー),StressFree(ストレスフリー),ArtifactFree(アーチファクトフリー)という3つの課題の解決を目指してDiscovery IQの機能を拡充した。MotionFreeとArtifactFreeは,診断の不確実性につながる画質の劣化や安定した定量精度を妨げる要因を解決する。StressFreeは,経営者,医師,医療従事者,患者様などPET/CTに関わる全ての方のストレスの低減を実現する。新機能は以下になる。

Discovery IQ2.0で画質と定量精度,微小病変検出能の向上,種々のアーチファクトの克服
PET/CT検査の50%は呼吸性移動の影響を受け,そのうち5%以下しかその影響が補正されていない,という報告がある。呼吸性運動による位置の誤認識やボケ,それらが引き起こす,分解能の劣化,微小病変検出能の低下,そして定量精度の低下などがそれに含まれる2-6。今日これらは課題として認識され,様々なデメリットが明らかにされてきた。GEヘルスケアでは長年にわたり,Motion Match,Q.Freeze,Q.Staticと呼吸同期デバイスを用いた解決策を追及してきたが,すべての臨床PET/CT装置にそれらが標準搭載というわけではなく,あらゆる患者さんに使用できるというわけではなかった。そのため特別な外部デバイスを用いて患者様の呼吸をコントロールしたり,煩雑な前後処理が必要になるなど,臨床PET/CT検査で広く普及しているとは言い難いのが現状であった。

このような問題を踏まえ,GEヘルスケアでは,診断の信頼性を高めより正確な治療を選択できるよう,呼吸性運動による体動補正を自動かつデバイスレスで実現する「Advanced MotionFree」を再構成アルゴリズムに組み込み,すべての患者さんにあらゆる状況において使用できる体動補正を実現した。また従来搭載されている,“画質”と“定量精度”双方の両立と向上を実現した「Q.Clear」とのコンビネーションにより,従来を上回る高画質が実現し,診断能向上が期待され治療効果判定に使用するSUV(standardized uptake value)の信頼性・安定性の改善7を実現する。

Discovery IQ2.0によるワークフローの向上と被ばく低減
「Advanced MotionFree」では,検査中はバックグラウンドで常に呼吸運動がモニタリングされており,体動補正の要/不要,収集時間延長の判断がすべて自動的に行われる。そのため,スキャン前後に医療従事者が特別に設定することは何もない。また,患者さんの呼吸コントロールや不快なデバイスも不要となり,安心して検査を受けられる。さらに新機能「AutoIN」搭載により,操作室内より患者様の寝台昇降,ランドマークの設定が可能となり,ワークフローの高速化による総検査時間の短縮や,医療従事者の被ばくが低減される8

従来とAdvanced MotionFree比較画像データ(出典:Courtesy of Tata Memorial Center)

従来とAdvanced MotionFree比較画像データ

 

高速処理が可能なハイパワー再構成エンジンも搭載され,データ処理量の多い 「Q.Clear」と「Advanced MotionFree」を併用する場合においてもルーチンでストレスフリーに使用できる。

Discovery IQ2.0導入の柔軟性と既存装置寿命の延長による経済性
近年,社会経済の状況や診療報酬改訂などにより,病院経営は厳しさを増す一方にあり,そのような中で高額な医療機器やその保守費用などは病院経営における課題であると言われている。GEヘルスケアではDiscovery IQ 2.0の販売を機に,現在Discovery IQシリーズを使用しているすべての顧客に有償で最新装置Discovery IQ 2.0 シリーズへアップグレードできるうよう対応する。装置本体の更新よりも少ない投資でより新しいテクノロジーへ更新できるので,PET/CTを保有する地域の中核病院の経営,ならびに必要となる医療を持続的に提供していく上でのサポートになると確信している。

さらにはLife Cycle Care(以下LCC)という,装置のライフサイクルを考慮し,保守と新しい機能を合わせて提供するソリューションも用意している。LCCでは,アップグレード料金を装置保守料に合わせて均等に支払うことが可能なため,購入時の突出した費用負担なしに装置の陳腐化を防ぎ,より長く安心して使用することが可能*。アップグレードには,複数の新しいテクノロジーの搭載だけではなく,サービサビリティの向上も含まれており,装置寿命の延長にも貢献する。

また,従来通り体軸方向幅の拡充も可能で,顧客の使用状況に合わせ最適な選択をできるようサポートする。

Discovery IQ 2.0の新機能および主な特長のまとめ

*1 オプション。

 

1 2014/2018年のPET / CTの販売および設置データに基づいています。
2 Kesner et al. “On transcending the impasse of respiratory motion correction applications in routine clinical imaging – a consideration of a fully automated data driven motion control framework.” EJNMMI Physics. 2014; 1(8): 1-11.
3 Callahan, et al. “The clinical significance and management of lesion motion due to respiration during PET/CT scanning.“ Cancer Imaging. 2011; 11:224-36
4 Guerra, et al. “Respiratory Motion Management in PET/CT: Applications and Clinical Usefulness.” Current Radiopharmaceuticals. 2017; 10 (2): 85-92
5 Walker, et al. “Evaluation of principal component analysis-based data-driven respiratory gating for positron emission tomography.” Br J Radiol. 2018; 91(1085): 1-18
6 Osman, et al. “Clinically Significant Inaccurate Localization of Lesions with PET/CT: Frequency in 300 patients.” Journal of Nuclear Medicine. 2003; 44 (2): 240-243.
7  STATIC,体動補正なしデータと比較。 OSEMで典型的な呼吸モデルと高速な呼吸モデルにおいてファントムテストにて実証。
8 評価サイトであるインド, TATA Memorial病院での検証結果に基づいている。
※ 2019年10月現在,各社製品カタログ,FDAレポート,より。
* LCCには利用条件がある。

 

●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コーポレート コミュニケーション
TEL 0120-202-021
www.gehealthcare.co.jp