2019-10-30
キヤノンメディカルシステムズ(株)は,デジタルPET検出器を搭載した,デジタル PET-CT装置「Cartesion Prime(カーテシオンプライム)」を10月30日より国内で販売開始する。
このCartesion Primeは11/1より松山市総合コミュニティセンターで開催される第59回日本核医学会学術総会・第39回日本核医学技術学会総会学術大会 併設展示会に出展する。
同社は2014年にLarge Bore PET-CT装置Celesteionを販売開始し,高い時間分解能を有した高性能Time-of-Flight(TOF)機能だけでなく,アーチファクトの少ないPoint Spread Function(PSF)補正や独自の再構成機能であるClear Adaptive Low-Noise Method(CaLM)の搭載によって,国内外で高い評価を得てきた。
これまでPET-CT検査の利用は悪性腫瘍を対象とした全身検査が中心であったが,近年では脳神経領域や心臓領域での利用拡大が期待されている。また悪性腫瘍においても新たな治療法の登場によってPET-CT検査の重要性が増していくことが考えられる。
Cartesion Primeは,このような医療情勢の変化に対応したハイエンド装置として開発された。デジタルPET検出器の搭載により,より一層のTOF性能の向上と,Celesteionで培った各種技術に加えて,臨床使用において高い評価を頂いているCT技術を搭載することで検査の効率化と質の高い医療に貢献する。
●新製品の主な特長
1.デジタルPET検出器による大幅な画質向上
Cartesion PrimeはLYSOシンチレータと半導体光センサを組み合わせたデジタルPET検出器を用いることでTOF性能の指標である時間分解能において280ピコ秒未満を達成した。また高感度・大視野の検出器は,効率的なデータ収集を可能とし,同一収集時間・同一投与量の場合には大幅に画質を向上することができる。
2.多様な機能を有する80列CT装置を搭載
Cartesion PrimeのCT部には最新鋭の80列CT装置を採用した。X線光学系技術PUREViSION Optics,被ばく低減技術AIDR 3D* Enhanced,金属アーチファクト低減処理SEMAR等を搭載し,幅広い検査で高速・低被ばく・高画質なPET-CT検査を実現する。
*:Adaptive Iterative Dose Reduction 3D
3.安全で快適な検査環境
Cartesion Primeは被検者だけでなく操作者に対しても安全で快適な検査環境を提供する。最低地上高47.5cmの寝台はフットスイッチを有しており,介助しながらの寝台操作が可能なため乗降時の安全性が高く,また寝台操作と同時に介助を行うことは操作者の被ばく低減にもつながる。さらに新たに搭載されたSUREPositionにより操作室から寝台の上下および左右位置の調整が可能となった。これによって効率的で操作者の被ばくが少ない操作が可能となる。被検者に対しては,大きいボア径78cmのフレアデザインガントリと47cm幅の天板によって快適性が向上している。
●問い合わせ先
キヤノンメディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
https://jp.medical.canon