2019-10-8
(株)フィリップス・ジャパン(以下 フィリップス)は,以下のとおりIntraSightイメージングシステムの販売を開始する。Simple. Smart. Seamless. をコンセプトに,iFR(瞬時血流予備量比)やFFR(冠血流予備量比)といった生理学的指標や,IVUS(血管内超音波)の血管画像診断といったモダリティを提供し,ワークフローを使用しやすいインターフェイスに一新することで,複雑なインターフェイスをシンプルにし,臨床場面での診断の効率化を図る。
また,IntraSightイメージングシステムはアンギオ画像とこれらのテクノロジーを同期させ,より精度の高い疾患の診断をサポートするコレジストレーション機能を搭載したSyncVisionシステムとの互換性も備えている。iFRプルバック,iFRコレジストレーション,IVUSコレジストレーションにより,虚血を引き起こしている病変を正確に把握することができ,ステントの留置位置や長さをバーチャルステントにより決定,生理学的な虚血の改善を推定することができる。iFRは狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患診断に使用される安静時指標であり,最大充血不要のシンプルな生理学的評価を実現する。
iFRの使用による医療費の軽減,患者の予後の改善や患者へのメリットに関するエビデンス[1],[2],[3],を増やしながら,臨床現場での使用は広がり続けている。
[1] Davies JE, et al. Use of the Instantaneous Wave-free Ratio or Fractional Flow Reserve in PCI. N Engl J Med. 2017 May 11;376(19):1824-1834.
[2] Gotberg M, et al. iFR Swedeheart Investigators. Instantaneous Wave-free Ratio versus Fractional Flow Reserve to Guide PCI. N Engl J Med. 2017 May 11;376(19):1813-1823.
[3] Patel M. “Cost-effectiveness of Instantaneous Wave-free Ratio (iFR) compared with Fractional Flow Reserve (FFR) to guide coronary revascularization decision making.” Late-breaking Clinical Trial presentation at ACC on March 10, 2018.
IntraSightの臨床使用についてImperial College Healthcare NHS Trust (ロンドン,英国)の臨床学的インターベンショナル心臓病学コンサルタントRasha Al-Lamee医師は次のように述べている。
「IntraSightはとてもシンプルなワークフローで直観的に使用できるので,すぐに操作に慣れることができました。そして生理学的評価とイメージングの使用がより迅速かつ容易になっています。これらは私たち医療従事者と患者にとって大きなベネフィットになると思います。」
フィリップス IntraSightはベッドサイドに設置するタッチスクリーンモジュール(MM-TSM)での操作,システムの統合,データマネジメントやフィリップスリモートサービスによるトラブルへの対応によりカテーテル室での医療従事者のパフォーマンスを向上。フィリップスの画像診断装置IntraSightとAzurionの併用によりシームレスな診断を提供する。さらに直観的に使用できるタッチスクリーンモジュールの導入により無菌室内での計測や手順の操作が可能となり,よりスムーズな診断を実現する。また,IntraSightの直観的なユーザーインターフェイスは使用方法の習得に要する時間を短縮し,ワークフローの信頼性を向上する。
ロイヤルフィリップス Image Guided TherapyのChief Business LeaderであるBert van Meurs氏は,「低侵襲で治療できる冠動脈疾患の範囲が広がり,ますます複雑になってきています。それに対し,手技そのものはより複雑化し,医師からの個々の患者に対しての最適な治療方針の決定や治療効果の確認のための情報を1つのシステムに統合することの需要は高まっています。IntraSightの導入はカテ室における侵襲的血管内診断のワークフローをSmart. Simple. Seamless. に進化させるための重要なステップなのです。」と語る。
IntraSightはフィリップスのソフトウェアとハードウェアを基盤に完成されており,フィリップスの強みであるポートフォリオ,拡張性の高い構造,スマートなデバイスとの接続などを兼ね備えている。IntraSight,SyncVision,iFRはフィリップスの画像診断治療のポートフォリオの一部であり,医療従事者に新たなソリューションを提供する。
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