2019-10-2
医療ITベンチャーの(株)メドレーが提供する「クラウド診療支援システムCLINICS」は,2019年度グッドデザイン・ベスト100(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞した。
「クラウド診療支援システムCLINICS」は,患者と医療機関をインターネットでつなぎ,より質の高い医療を効率的に実現するためのクラウドサービス。今回の受賞では,以下2点への取り組みが高く評価された。
- 患者向け「オンライン診療アプリ CLINICS」が医療機関向け「クラウド診療支援システムCLINICS」とつながることで,患者の医療体験がリデザインされ,患者と医療機関の負担を増やすことなく,通院継続率など治療成績の向上を実現したこと。
- あらゆる医療機関が利用可能な,汎用的なクラウドサービスを実現するため,医療機関の使いやすさを追求し,シンプルな操作性・機能,洗練されたUI/UXとなるように取り組んだこと。
なお,“アプリを通して患者と医療機関がつながる診療支援システム”の受賞は,1957年から60年以上続くグッドデザイン賞において,史上初めて(※)となる。患者と医療機関をインターネットでつなぎ,質の高い医療を効率的に実現していく,といった分野は国内医療でも期待されている。同社は今後も引き続き,テクノロジーを活用した事業やプロジェクトを通じて「納得できる医療」の実現を目指す。
※同社調べ:グッドデザイン賞公式サイトにて公開されている,1957年〜2018年のうちに受賞した全47,148件を対象として調査を実施。
■受賞概要
【製品名称】 クラウド診療支援システムCLINICS
【製品概要】「クラウド診療支援システムCLINICS」は,医療機関の診療業務には欠かせない“予約〜受付〜診療〜会計”までの診療業務システムを統合し,診療業務の効率化を実現するシステム。また,患者はオンライン診療アプリCLINICSを利用することで,予約から診療,会計までをオンラインで完結できるため,医療体験の向上も期待できる。
【デザイナー】 (株)メドレー デザイン部長 前田 邦織(まえだ くにおり)
【グッドデザイン賞ウェブサイトでの紹介ページ】https://www.g-mark.org/award/describe/49638
■審査員からの評価コメント
遠隔・オンライン診療のニーズを中心に,医療を患者の視点から捉え直している点,そのためのオープンAPI,シンプルだが洗練されたUI/UX,そして規制産業の中で政府や多様な関係者への丁寧で地道な働きかけを行っている点がサービスデザインの観点から高く評価された。未だ医師法・医療法を中心とした規制も多く,医療機関を中心として組み上げられた産業構造などハードルはあるが,今後に期待したい。
■(株)メドレー デザイン部長 前田氏のコメント(デザインのポイントについて)
「患者とつながる」をコンセプトとしているCLINICSは,医療機関と患者の接点を考慮し,双方にとって最適なUI/UXを重視して開発を行っています。また,シームレスで無駄のない機能と操作性を提供することで,診療業務の効率化と,患者にとってより良い診療体験の実現を目指しデザインしています。
■「クラウド診療支援システムCLINICS」について
WEB予約システム「CLINICS予約」・オンライン診療「CLINICSオンライン診療」・電子カルテ「CLINICSカルテ」などの機能と患者アプリがシームレスに連携することで,“患者と医療機関がつながるまったく新しい診療スタイル”を実現するクラウドサービス。
医療機関にとっては,WEB予約システム・オンライン診療・電子カルテがスムーズに連携可能で,組み合わせて利用することで様々な導線からの患者予約の管理,受付対応,オンライン診療対応,カルテ作成やレセプト対応など,医療機関における業務を一気通貫で完結させることが可能になる。
また,国際標準規格であるISMSクラウドセキュリティ認証「ISO/IEC 27017:2015」,ISMS認証「ISO/IEC 27001:2013」を取得するなど,セキュリティ強化にも努めている。さらに,医療情報システムを容易に連携するAPIクライアントライブラリのオープンソース化にも取り組んでいる。受賞実績としては,2019年1月にCLINICSオンライン診療が「2018年日経優秀製品・サービス賞 最優秀賞」を受賞した。
【URL】https://clinics-cloud.com
●問い合わせ先
(株)メドレー
https://www.medley.jp