2019-5-30
オリンパス(株)は,医療情報の管理やデータ分析など,内視鏡検査に関わるさまざまな業務の効率化をサポートするオンラインサービス「Vivoly(ヴィヴォリー)」を2019年7月1日(月)から国内で発売する。
Vivolyとは,病院内のインターネット端末を介してクラウド基盤上のコンテンツを提供するオンラインサービスの総称。内視鏡検査情報を記録するための「レポート機能」,蓄積された内視鏡検査のデータをさまざまな切り口から分析する「データ分析機能」の2つのコンテンツを揃え,病院内における内視鏡検査の効率的なデータ管理・活用に貢献する。
なお,本製品は5月31日(金)から6月2日(日)まで東京で開催される第97回日本消化器内視鏡学会総会(グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール)に出展する。
●開発の背景
「医療情報」と呼ばれる患者さんの検査に関わる情報は,電子データによる記録管理が普及している。同社はこれまで,内視鏡検査の事前受付や検査結果のレポート入力,内視鏡の洗浄消毒履歴管理など,内視鏡検査の過程で取り扱うさまざまな情報の効率的な記録管理をサポートする内視鏡マネージメントシステム「Solemioシリーズ」を販売してきた。Solemioシリーズでは定期バージョンアップが可能となっているが,診断用語等の即時最新化や煩雑なデータ移行作業という課題もあった。
今回発売するVivolyは,「オンラインサービス」方式を採用。これまでの内視鏡マネージメントシステムとは異なり,顧客の任意のタイミングで必要なサービスに必要期間加入することができ,常に最新の機能を利用できるため,顧客のさまざまな要望に幅広く対応する。
●主な特長
1. クラウド環境を基盤としたサブスクリプション型オンラインサービス
本サービスはクラウドを基盤として,利用するコンテンツや期間に応じて使用料を支払うサブスクリプションを採用している。有形の製品ではなく,病院内のインターネット端末を介してコンテンツを提供するオンラインクラウドサービスのため,機器の購入費用や維持管理費用が不要。また,機器の故障による検査中断などのリスク回避にも貢献します。コンテンツは順次追加され,利用者は任意のタイミングで必要なサービスに加入することが可能である。
2. 「レポート機能」「データ分析機能」により,効率的な内視鏡検査をサポート
Vivoly第一弾のコンテンツとして,「レポート機能」と「データ分析機能」の2つを用意。医療情報の記録に使用するレポート機能は,JED※1が定義する項目・用語に対応し,データ入力の効率化を目指した。データ分析機能は,蓄積された医療情報を自動的に集計・分析することで,臓器別の検査情報や患者さんの来院動態などさまざまなデータを抽出し,医師のデータ活用をサポートする。これらの機能により,より効率的で確実な内視鏡検査をサポートする。
※1 Japan Endoscopy Databaseの略。医療の質向上を目的に,日本消化器内視鏡学会主導で作成している内視鏡関連手技・治療情報に関するデータベース。
●問い合わせ先
オリンパス(株)
http://www.olympus.co.jp