2019-4-19
埼玉県は,日本電気(株)(以下 NEC)の協力のもと,AI(人工知能)を活用したチャットボット(自動応答ソフトウェア)による救急相談の自動応答サービス「埼玉県AI救急相談」を2019年4月19日(金)午後3時から試行導入する。
本サービスは,県民の急な病気やケガによる救急相談の利便性向上と,適正受診の推進による救急医療機関の負荷軽減に向けて,2019年7月からの本格稼働を予定している。
なお,従来の電話による救急相談対応に加え,AIを活用したチャットボットによる救急相談の自動応答サービスの提供は全国初(注1)となる。
埼玉県では,急な病気やけがの際に,家庭での対処方法や医療機関への受診の必要性について,看護師が電話で相談に応じる埼玉県救急電話相談を実施している。この救急電話相談を充実するため,全国共通ダイヤル(#7119)の導入や,相談時間の24時間・365日対応を進めてきたところである。
今回,埼玉県では,県民の不安解消や医療機関への適正受診を更に推進するため,救急電話相談に加えて,全国初となるAIを活用した救急相談(埼玉県AI救急相談)を,救急相談件数の増加が予想される2019年4月27日(土)から5月6日(月)までの10連休に備えて2019年4月19日(金)に試行導入する。
1.AI救急相談とは(スマートフォンやパソコンから利用できる)
- 利用者がチャット形式のフリー入力で相談した内容をもとに,可能性のある症状を利用者に回答する。
- 利用者が選択した症状について,「今すぐ救急車を呼びましょう」や「現時点では医療機関に行く必要は無いでしょう」といった緊急度の判定を行う。(注2)
- 症状によっては,家庭での対処法について利用者へ助言する。
- スマートフォンを利用していれば,チャット画面から埼玉県救急電話相談(#7119)や(119)への電話が可能。
- また,チャットでの相談内容を埼玉県救急電話相談の相談員に引き継ぐことも可能。
2.試行導入開始時期
2019年4月19日(金)午後3時から5月31日(金)午後3時まで
3.効果
「いつでも気軽に相談ができること」,「同時に多くの相談に対応すること」により,これまで以上に多くの県民の皆様の不安解消や,医療機関の適正受診に資することを見込んでいる。
4.今後の予定
埼玉県は,試行運用後に一旦サービスを中断した上で,試行結果を踏まえ,より使い勝手の良いサービスとなるよう改良を加え,2019年7月19日(金)から本格運用を開始する予定。
5.利用方法
以下のURLから利用できる。
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0703/aikyukyu.html
NECは,今後も本サービスの強化として音声入力や外国語の対応の提案を進めるなど,県内の救急相談の更なる利便性向上や,適正受診の推進による地域の救急医療機関の負荷軽減,さらには,救急電話相談員の負荷軽減に向けて取り組んでいく。
なお,NECは,本サービスの概要を「第22回日本臨床救急医学会総会・学術集会」(会期:2019年5月30日(木)~6月1日(土),会場:和歌山県民文化会館,ホテルアバローム紀の国(和歌山県)にて発表する。
「第22回日本臨床救急医学会総会・学術集会」について
http://www2.convention.co.jp/jsem22/gaiyou/info.html
(注1)2019年4月18日現在,NEC調べ。
(注2)全国の救急相談の対応実績・ノウハウを持つ日本臨床救急医学会及び自治医科大学附属さいたま医療センター 救命救急センター 守谷 俊先生の監修により,症状や緊急度に応じた高度な応答機能を提供する。
●問い合わせ先
埼玉県 医療整備課
E-Mail:a3530-02@pref.saitama.lg.jp
NEC 医療ソリューション事業部
E-Mail:press@med.jp.nec.com