2019-3-27
携帯型X線撮影装置「CALNEO Xair」
富士フイルム(株)は,ドイツ・エッセンを拠点とする「ノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンター」主催の「レッドドット・デザイン賞プロダクトデザイン2019(Red Dot Design Award: Product Design 2019)」において,インスタントカメラinstax“チェキ”シリーズやデジタルカメラ「Xシリーズ」,内視鏡システムなど,さまざまな事業分野の主要製品が「レッドドット・デザイン賞2019」を受賞したことを発表した。なかでも,超短焦点プロジェクター「FUJIFILM PROJECTOR Z5000」と携帯型X線撮影装置「CALNEO Xair(カルネオ エックスエアー)」においては,同賞の最高賞である「Best of the Best賞」を獲得。今回,同社として過去最多となる24製品が受賞しており,これは,美しい外観だけでなく,優れた機能・性能を実現するデザインが高く評価されたものと考えている。
「レッドドット・デザイン賞」は,1955年に設立された国際的なデザイン賞。デザインの革新性,機能性,人間工学,エコロジー,耐久性などの基準から審査され,優れた製品に贈られる。同賞は,ドイツの「iFデザイン賞(iF design award)」,アメリカの「IDEA」と並び,世界三大デザイン賞のひとつに数えられる権威ある賞である。今年は,世界各国から約5500点の応募があり,国際的に活躍するデザインの専門家によって審査された。
同社は,あらゆる製品・サービスの開発において,機能や性能を追求するとともに,その優れた機能や性能を最大限に生かすデザイン開発に取り組んでいる。その取り組みが評価され,さまざまな事業分野の主要製品が,今回の「レッドドット・デザイン賞2019」のみならず,「iFデザイン賞2019」も受賞している。同社は今後も,製品の新たな価値を創出するデザインを実現していく。
●携帯型X線撮影装置「CALNEO Xair」【Best of the Best賞】
手軽に持ち運ぶことができる,富士フイルム初となる携帯型X線撮影装置。小型・軽量なX線管球とバッテリーを採用し,可搬性/操作性に優れた総重量3.5kgを実現。在宅医療での撮影など,スペースが限られた場所での簡便なX線撮影と画像確認をサポートする。同社独自のISS方式とノイズ低減回路を搭載したX線画像診断装置「FUJIFILM CALNEO Smart」のような高感度検出に対応したカセッテDRを利用することで,低線量でも高画質な画像を得ることができる。
これにより,在宅医療などにおいてX線撮影を行う医師や技師の移動や撮影準備などの身体的負荷低減と,患者の被ばく量低減に貢献する。
●X線画像診断装置「FUJIFILM DR CALNEO Dual」
一度のX線照射で,高精細な一般X線画像に加え,骨密度測定用の骨強調画像を同時に取得できるデジタルX線画像診断装置。現在の骨粗しょう症診断では,一般X線画像の撮影と骨密度測定は,それぞれ別の装置で行われており,被検者は装置間を移動しなければならず,また骨密度測定の際に撮影の位置を決め直して,その体勢を数十秒間維持する必要がある。本製品は,X線エネルギーの吸収感度が異なる2種類のX線検出部を積層した「デュアル構造」を採用することで,一般X線画像と骨強調画像の同時取得を可能にした。また,従来のカセッテDRと同等のサイズを実現しているため,既存の撮影台で使用可能。高齢化に伴って,さらなる増加が見込まれる骨粗しょう症診断における,撮影のワークフロー改善に貢献する。
●LED光源搭載内視鏡システム「EP-6000,EG-6400N」
光源に複数の異なる波長のLEDを使用することで,白色光と短波長狭帯域光を生成できる内視鏡システム。照射した光と画像処理を組み合わせることで,粘膜表層の微細な血管や構造などを強調して表示する機能「BLI(Blue Light Imaging)」や,画像の赤色領域のわずかな色の違いを強調して表示する機能「LCI(Linked Color Imaging)」によって,病変の観察をサポートする。患者に威圧感を与えない柔らかな造形の清潔感ある筐体で,情報と操作ボタンを集約させた黒い表示部による特徴的なデザインのLED光源一体型プロセッサー(EP-6000)と,ワンステップでプロセッサーに接続できる専用スコープ(EG-6400Nなど4種)で構成される。
●十二指腸用処置スコープ「ED-580T」
胆管,胆のう,膵管に発生する疾患を検査・治療する十二指腸鏡。スコープ先端の軟性部に弾発性が高い素材を採用した「高追従挿入部」を搭載することで,医師がスコープの向きを変えるために操作部をねじる際,手元の力を先端まで効率良く伝える。本製品は,処置具の角度を調整する起立台の形状・長さ・可動範囲と,スコープ内で処置具などが通る「鉗子チューブ」の素材を見直すことで,処置具のスムーズな出し入れや交換を実現している。また,起立台を最大起立位置にすると,処置具の挿入を補助するガイドワイヤーが押さえられ,簡単に処置具を交換することができるため,治療時間の短縮が期待できる。
●問い合わせ先
富士フイルム(株)
コーポレートコミュニケーション部
TEL 03-6271-2000
https://www.fujifilm.co.jp/