2018-11-1
富士フイルム(株)の携帯型X線撮影装置「CALNEO Xair(カルネオ エックスエアー)」が,財団法人 日本産業デザイン振興会が主催する「2018年度グッドデザイン賞」(*1)において,全受賞対象1,353点の中から,社会の課題に対する取り組みとしての内容,将来に向けた提案性や完成度の高さなど,総合的な観点から優れていると評価されたデザイン19点に対して送られる『グッドデザイン賞金賞(経済産業大臣賞)』を受賞した。
今回金賞に選ばれた「CALNEO Xair」は,富士フイルム初となる,手軽に持ち運ぶことができる携帯型X線撮影装置。小型・軽量なX線管球とバッテリーを採用し,可搬性/操作性に優れた総重量3.5kgを実現。在宅医療での撮影など,スペースが限られた場所での簡便なX線撮影と画像確認をサポートする。同社独自のISS方式(*2)とノイズ低減回路(*3)を搭載したX線画像診断装置「FUJIFILM CALNEO Smart」のような高感度検出に対応したカセッテDRを利用することで,低線量でも高画質な画像を得ることができる。これにより,在宅医療などにおいてX線撮影を行う医師・技師の移動や撮影準備などの身体的負荷低減と,患者の被ばく量低減に貢献する。
同社は,あらゆる製品・サービスの開発において,機能や性能を追求するとともに,その優れた機能を最大限に活かすデザイン開発に取り組んでいる。外観デザインの美しさに留まらず,簡単・快適な操作性や携帯性などに徹底的にこだわったデザインの実現により,製品の新たな価値創出を目指している。
デザインを製品価値の一つと捉えて注力する中,数多くの応募の中からグッドデザイン賞金賞に選ばれたことを励みに,これからも優れた製品の開発に取り組んでいく。
*1 1957年に通商産業省(現経済産業省)によって創設された「グッドデザイン商品選定制度(通称Gマーク制度)」を母体とし,1988年より財団法人日本産業デザイン振興会(現公益財団法人日本デザイン振興会)の主催事業として運営される日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨制度。これまで50年以上にわたり,産業の発展とくらしの質を高めるデザインを広く伝えることを目的に展開されている。
*2 ISS(Irradiation Side Sampling)方式。センサー(TFTパネル)を,X線照射面側に配置する方式。従来方式のFPD(X線画像平面検出器)に比べ,より減衰が少ない段階のX線エネルギーを光信号に変換でき,X線エネルギーの変換効率を高めることができる。
*3 X線情報をセンシングする性能を高め,かつX線を低ノイズで検出することを可能とした電気回路。
●問い合わせ先
富士フイルム(株)
コーポレートコミュニケーション部
TEL 03-6271-2000
https://www.fujifilm.co.jp/