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日立システムズ,IoTセンサーを活用した施設入所者見守りシステムの実証実験を開始〜施設職員・スタッフの業務負担を軽減し,入所者に応じた質の高い介護サービスの提供を支援〜

2018-10-9

(株)日立システムズは,介護施設や医療施設向けに,赤外線センサーやマット型の生体センサー,尿意検知センサーなど,さまざまなIoTセンサーの活用により入所者の状態を迅速に把握するとともに,「福祉の森」などの介護記録システムと連携して,入所者の健康状態を一元的に管理する見守りシステムの実証実験を10月9日から開始し,2018年中のサービス提供をめざす。

少子高齢化が進む昨今,日本の総人口のうち65歳以上の高齢者が占める割合は27.7%(*1)となり,介護が必要な高齢者の数も増加傾向にある。介護施設では限られた人数の介護スタッフで各入所者の居室を巡回し,食事から入浴,排泄などの介助だけでなく,健康状態等まで常に管理・把握する必要があり,介護スタッフ一人に掛かる業務量は膨らむ一方である。
このような膨大な業務量の一部を本システムにより軽減し,介護スタッフにとっては働きやすい環境,また,施設を利用する入所者には質の高いサービスが受けられるような環境作りを支援するために本システムを開発した。

(*1)平成29年10月1日 総務省統計局「人口推計」より引用

本システムは,複数のIoTセンサーを通じて入所者のバイタル情報や生体情報等を収集し,スタッフルームに備え付けのPCやタブレット端末,スマートフォンなどにリアルタイムに表示させ,視覚的に状況を把握することが可能なシステム。これにより居室への空振り訪問回数を大幅に削減できるだけでなく,異常を検知した場合にはナースコールからの着信により迅速かつ適切な対応が可能になる。
また,血圧測定結果や検温データ等の介護記録への記入に費やしていた時間を短縮するために,専用の生体測定機器を採用することにより,自動で「福祉の森」などの介護記録システムにデータ連携できる仕組みを提供する。これらのバイタルデータと各居室から各IoTセンサーを通じて受信したデータを集約することで,各種介護記録帳票が簡単かつ短時間で作成することが可能となる。

今後日立システムズは,複数の介護施設の協力を得て見守りシステムの実証実験を実施することで,連携可能なIoTセンサーの種類を拡充し,さまざまな介護記録システムとの連携を確認するとともに,介護スタッフのニーズや業務課題を把握してシステムのブラッシュアップを図り,2018年中のサービス提供開始をめざす。
さらに,将来的には,一元化したデータとAI(人工知能)なども組み合わせることで,健康の改善や増進,未病といった健康科学の分野までサービス提供の範囲を拡大することをめざす。

■見守りシステムのサービス概要図

見守りシステムのサービス概要図

 

■実証実験を行うIoTセンサー一覧

赤外線センサー
利用者の在室/空室,境界位,離床,転倒,うずくまり,横たわり等をシルエット画像で確認できるセンサー
マットセンサー
利用者の心拍・呼吸・体動等をセンシングするマットを通じての接触型のセンサー
尿意検知センサー
膀胱の膨らみをセンシングし,尿意をお知らせするセンサー
マイクロ波センサー
利用者の心拍・呼吸・体動等をセンシングする非接触型のセンサー
環境センサー
居室の温度,湿度,照度等の居室環境をモニタリングするセンサー
生体測定機器
体温,血圧,SpO2(動脈血酸素飽和度)の測定などバイタルチェックに用いる機器

●見守りシステムのWebサイト
https://www.hitachi-systems.com/sp/mimamori/

■見守りシステムの出展情報
日立システムズは,10月10日~12日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される「第45回 国際福祉機器展(主催:全国社会福祉協議会,保健福祉広報協会)」に,見守りシステムを参考出展する。
詳細はhttps://www.hcr.or.jp/

 

●問い合わせ先
(株)日立システムズ
商品問い合わせ窓口
TEL 0120-346-401(受付時間:9時〜17時/土・日・祝日は除く)
問い合わせWebフォーム:
https://www.hitachi-systems.com/form/contactus.html