2018-10-4
(株)アドバンスト・メディアは,医療向けのAI音声認識ワークシェアリングサービス「AmiVoice iNote(アミボイス アイノート)」を10月4日より販売開始する。社会医療法人石川記念会 HITO病院と共同開発した。
●背景
昨今,医療機関での人材不足や業務負担増が大きな社会問題となっている。厚生労働省でも「医師の働き方改革に関する検討会」を開催し,時間外労働規制等の議論を進めるなど,医療現場での働き方改革の模索が続けられている。そのような状況のなか,同社ではAI音声認識とスマートフォンを活用することでスムーズな情報入力を行い,現場の業務負担軽減とスムーズな情報収集・活用を行うことを目的とした,ワークシェアリングサービス「AmiVoice iNote」をHITO病院と共同開発した。
●AmiVoice iNote,概要
「AmiVoice iNote」は,iOSのアプリから入力した各種情報を,オンプレミスサーバー経由で各診療部署や管理部門,代行入力者等と素早く簡単に連携できるワークシェアリングサービス。
音声認識を活用し,いつでもどこでもその場から記録内容を発話し,保存が可能。音声認識に加え,テキスト入力やスタンプ,画像の送信も可能である。チャット形式で時系列にデータが保存され,入力されたデータは,パソコンの専用ソフトウェアからカルテシステム等に転送する事ができる。また,各ユーザーの使用状況をグラフ化できるため,人材配置の最適化など行動分析への活用が可能。
医療機関では,日々多種多様な記録を取り扱っている。「AmiVoice iNote」は,場所や時間を選ばず入力と共有を素早く行い,業務効率化や患者サービスの向上など医療従事者が本来のケア業務に集中できるよう支援する。
初期導入費用は300万円(税別),1ユーザーの利用料は月額1500円(税別)~。
●AmiVoice iNote,特長
(1) 話すだけで簡単音声入力。テンプレートやスタンプなど入力に特化した各種機能を搭載
音声認識により,話すだけでいつでもどこでも簡単に情報を記録・転送する事ができる。各分野の医療用語に特化した音声認識エンジンを使用しており,高い認識率を誇る。
テンプレートや医療スタンプなど,入力に特化した各種機能を搭載しており,施設単位,グループ単位での設定が可能。また,音声メモでは,日々の気づきを簡単に登録することができる。個人記録の他,グループチャットでの情報共有も可能。
(2) リアルタイムで情報連携。認識結果を電子カルテ・診療文書・報告書などにワンクリック転送
スマートフォンから入力した記録は,パソコンソフトで閲覧が可能。音声と文字は紐づいており認識結果の修正が簡単に行える。電子カルテ,診療文書,報告書など,任意のシステムへワンクリックで転送し,貼り付けができる。
リアルタイムでの情報共有が可能なため,医療クラークによる代行入力への活用など,柔軟な運用体制が可能。
(3) サーバー機能による「業務の見える化」
サーバー管理機能により,各ユーザーの使用状況(発話時間や登録件数)のデータ保存が可能。保存されたデータは,日別・月別に可視化され,行動分析に活用することができる。
●HITO病院による実証結果
HITO病院では,業務効率化による治療とケアの質向上を目的に,「AmiVoice iNote」の導入実証を行っている。リハビリテーション科では,これまで3人あたり1台の共有パソコンでカルテ入力を行っていたが,「AmiVoice iNote」を活用することで治療後,即座に入力が可能になった。従来のPCによるキーボード入力と比較し約70%削減,1日あたり約11時間(検証人数41名)の削減を実現した。また,セラピストへのアンケート結果では80%以上のセラピストから,音声入力は簡単で入力速度が速くなったという回答が得られた。HITO病院では,今後も継続してICT活用による働き方改革に取り組む予定。
●問い合わせ先
(株)アドバンスト・メディア 医療事業部
TEL 03-5958-1045
FAX 03-5958-1033
https://www.advanced-media.co.jp/
AmiVoice® iNote:https://medical.amivoice.com/inote/