2018-10-4
ソニーの電子お薬手帳サービスharmo(ハルモ)は,『認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)』 (以下COML) と協力し,患者の健康に役立つ情報の配信を開始する。
これはソニーが独自開発し,総務省の情報通信白書にも収載された※1 情報分離技術を活用した「プライバシーに配慮した情報配信サービス」の一環として実施するもの。情報の配信者はこの仕組みを使い,利用者のプライバシーに配慮しながら,利用者の状況に沿った適切な情報を配信することができる。
初回スマホアプリに配信する情報は,患者が主人公になって医療に参加するための心構えである『医者にかかる10箇条』。この10箇条は,COMLが研究班の一員として素案づくりを手がけ,インフォームド・コンセントに患者が主体的にかかわっていくことを願って,1998年厚生省「患者から医師への質問内容・方法に関する研究」研究班から発表されたものである。現在はCOMLより小冊子『新・医者にかかる10箇条』として発行されている。
これまでharmoは,患者が専用カード,スマホアプリを携帯することで自身の服薬情報を一元的に管理し,かつ,専用カードをかざすこと※2 で患者の情報を医療提供者に共有できるPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)型の医療情報連携システムを提供してきた。
さらに,このPHR上に「プライバシーに配慮した情報配信サービス」を搭載することで,下記に例示するお知らせの配信を通じ,利用者の服薬・健康サポートも強化してきた。
・利用者が服用中の薬についての「医薬品に関する緊急安全性情報・安全性速報」に関する患者向け情報のお知らせ※3
・服薬方法や継続に課題がある薬について,適正使用をサポートする情報のお知らせ
・特定地域の利用者に対する健診等のお知らせ
スマホアプリでは,「情報配信サービス」に加え,薬と健康に関する情報ポータル機能も備えた。これにより,薬だけでなく健康に関する情報も手軽に閲覧することができる。
このような情報提供に加え「賢い患者になりましょう」を合言葉とするCOMLと協力することで,利用者がharmoから得られる情報をより上手く活用し,医療に自ら参加していく意識と行動の変化をもたらすことを目指していく。
今後もharmoは一人でも多くの利用者が健康管理,予防に関心を持つきっかけを作っていくと共に,医療費の適正化を支援し持続可能な社会の実現に貢献していく。
●COML代表 山口育子さんからのメッセージ
認定NPO法人 ささえあい医療人権センターCOML(コムル):http://www.coml.gr.jp/index.html
COMLの日常の活動の柱である電話相談に耳を傾けていると,患者が不満や悩み,不信感を抱く原因の多くは医療者とのコミュニケーションギャップであることを痛感させられます。ただ,コミュニケーションは一方だけの努力では成り立ちません。納得いかない結果を避けるために,患者にも努力が求められています。そこで,COMLでは患者・医療者双方のコミュニケーション能力を高める活動にも取り組んできました。この活動に関する情報をharmoから発信することで,一人でも多くの患者と医療者が同じ目的に向かって協力し合い,より良いコミュニケーションを構築できることを目指してまいります。
●harmoスマホアプリのインストール(無料)
iOS版:https://itunes.apple.com/jp/app/harmo/id723317758?mt=8
Android版:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.sony.harmo&hl=ja
※1 総務省情報通信白書(H26)(http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h26/html/nc133110.html
)(特許番号:第5967408)
※2 日本薬剤師会が提供している「e薬Link(イークスリンク)®」にも対応しているため,スマホアプリ経由でも医療提供者に情報を共有することができる。
「e薬Link(イークスリンク)®」について:http://www.nichiyaku.or.jp/e_kusulink/index.html
※3 一般社団法人くすりの適正使用協議会の協力のもと,参画を希望する製薬企業47社の情報を有事に配信する体制を整えている。
●問い合わせ先
電子お薬手帳サービスharmo 公式WEBサイト
http://www.harmo.biz/