2018-9-25
(株)フィリップス・ジャパンが販売する超音波診断装置 EPIQ/Affinitiシリーズのストレインエラストグラフィとシアウェーブエラストグラフィについて,使用目的として肝臓の硬さについて非侵襲的に計測するものとして8月29日に薬事認証を取得した。これにより,10月1日より,肝臓用エラストグラフィ機能「ElastQ/ElastPQ」を使用して肝臓の硬さを測定した場合に診療報酬区分番号 D215‐3「超音波エラストグラフィー」 *1200点の算定が可能となる予定。併せて既販売装置についても,10月1日より診療報酬の算定が可能予定となっている。
ElastQについて
ElastQは,超音波診断装置EPIQに搭載可能なShearWaveElastographyを用いた肝硬度測定アプリケーション。リアルタイムでカラーコード化された大きな関心領域内に複数のサンプルポイントを置くことができ,スクロールバックした画像や保存されたデータでの計測も可能。また, “Confidencemap”が計測データの安定性,再現性を高める。
特長 1:シンプルでスピーディなデータ収集
・最大 6cm×5cmの大きな関心領域
・複数のサンプルポイントの計測が可能
・保存された画像で計測が可能
一回の息止めで撮影した画像から多くのサンプルが取得できるため,患者の負担を軽減し検査時間を短縮する。
特長 2:データの安定性
組織の硬度をカラーマップ化した“StiffnessMap”とデータの安定性を示す“ ConfidenceMap”の2種類のマップを簡単に切り替えて表示することができる。
・“ConfidenceMap”はデータの安定性を阻害する要因*2を自動的に判別し,信頼度をカラーで可視化する。
・信頼度の閾値を設定することで,ばらつきの少ないデータの取得をサポートする。
・IQR(四分率), IQR/Med(四分率 /中央値)の表示によりデータのばらつきを数値で確認することが可能。
特長 3:高いペネトレーション
超音波診断装置EPIQは,最新の画像構築技術“nSIGHT”と“PureWaveテクノロジー”(単結晶トランスジューサ)により,深部でもノイズの少ない高精細かつコントラスト分解能の高い画像を描出することが可能。*3 減衰の大きい症例での描出力の向上は,エラストグラフィのデータの安定性にも寄与する。
1:D215‐3超音波エラストグラフィー 200点
注
注区分番号D215-2に掲げる肝硬度測定を算定する患者については,当該検査の費用は別に算定しない。
通知
(1)超音波エラストグラフィーは,汎用超音波画像診断装置のうち,使用目的又は効果として,肝臓の硬さについて,非侵襲的に計測するものとして薬事承認又は認証を得ているものを使用し,肝硬変の患者(肝硬変が疑われる患者を含む。)に対し,肝臓の線維化の程度を非侵襲的に評価した場合に,原則として3月に1回に限り算定する。ただし,医学的な必要性から3月に2回以上算定する場合には,診療報酬明細書の摘要欄にその理由及び医学的根拠を詳細に記載すること。
(2)区分番号「D215-2」に掲げる肝硬度測定について,同一の患者につき,当該検査実施日より3月以内に行われたものの費用は,原則として所定点数に含まれるものとする。ただし,医学的な必要性から別途肝硬度測定を算定する必要がある場合には,診療報酬明細書の摘要欄にその理由及び医学的根拠を詳細に記載すること。
*2:血流,低エコー輝度(胆嚢など),低 ShearWave信号強度,組織の動き
*3:同社比
●問い合わせ先
(株)フィリップス・ジャパン
ブランドコミュニケーション部
TEL 03-3740-5896
www.philips.co.jp/healthcare