2018-6-19
PLATINIUM 4LV SonR CRT-D
(プラティニウム・4LV・ソナー・CRT-D)
日本ライフライン(株)は,MicroPort CRM(マイクロポートCRM社)製の除細動機能付き両心室ペースメーカ(CRT-D*1)「PLATINIUM 4LV SonR CRT-D(プラティニウム・4LV・ソナー・CRT-D)」及び専用リードである「SonRtip(ソナーチップ)リード」が本年5月24日に薬事承認されたことを受け,同商品の販売を2018年7月9日(月)に開始する。
CRT-Dは重症心不全の治療に用いる医療機器であり,心臓に電気刺激を与えることで,左右の心房心室を同期させ,心臓のポンプ機能の改善を図る心臓再同期療法(Cardiac Resynchronization Therapy)に用いられる。また,心不全には同期障害だけでなく,心室細動や心室頻拍といった致死性の不整脈を伴うケースも多く,ICD*2と同様に除細動の機能を併せ持っている。
「PLATINIUM 4LV SonR CRT-D」は,専用の心房リードである「SonRtipリード」と組み合わせて使用することにより,ペーシング間隔を自動調整し,最適な心臓再同期療法の実現に寄与する「Respond CRTシステム」を備えている。本システムでは,「SonRtipリード」の先端に搭載されたマイクロ加速度センサーが心筋の振動をリアルタイムに感知し,継続的に心臓の収縮力を測定する。安静時と労作時における測定値を独自のアルゴリズムにより評価し,その結果に基づいて週1回の自動調整を行うことで,最適な心臓再同期療法を実現する。
従来,CRT-Dによる心臓再同期療法では,心エコー検査に基づくペーシング間隔の調整が一般的に行われているが,ノンレスポンダーといわれる同期改善が見られない症例が30%程度あると言われている。「RESPOND-CRT」トライアル*3の結果,「PLATINIUM 4LV SonR CRT-D」の「Respond CRTシステム」を使用し自動調整された集団では,心臓エコー検査を使用して調整した集団に比べ,心不全による入院が35%低下したことが報告されている。本臨床試験データは医学誌「European Heart Journal」にも論文掲載されており,「Respond CRTシステム」の優れた臨床性能は学術的にも裏付けられている。
*1 Cardiac Resynchronization Therapy- Defibrillator:CRT-D:除細動機能付き両心室ペースメーカ
*2 Implantable Cardioverter Defibrillator:植込み型除細動器
*3 Contractility sensor-guided optimization of cardiac resynchronization therapy: results from the RESPOND-CRT trial. European Heart Journal, Volume 38, Issue 10, 7 March 2017, Pages 730-738,
●問い合わせ先
日本ライフライン(株)
https://www.jll.co.jp/