2018-5-14
国立循環器病研究センター(「以下 国循」)と,(株)フィリップス・ジャパン(「以下 フィリップス」)は,両者が強みを持つ資源を活用しながら,ヘルスケアAI/Analytics による取り組みを加速し,健康・予防・医療への新たな価値創造に向け,戦略的提携に関する協定を締結した。
1. 名称:「国立循環器病研究センターとフィリップスによる健康・予防・医療分野での新価値創造を目的とする戦略的提携」
2. 会場:帝国ホテル東京 本館3階「扇の間」
3. 日時:2018年5月10日(木)13:30‐14:30(受付開始:13:00~)
4. 出席者: 国立循環器病研究センター
・理事長 小川 久雄
・副院長 安田 聡
・予防医学・疫学情報部長 西村 邦宏
株式会社フィリップス・ジャパン
・代表取締役社長 堤 浩幸
5. 発表会次第:
(1)国立循環器病研究センターよりご挨拶ならびに事業概要ご説明 / 国循 小川理事長
(2)フィリップスよりご挨拶ならびに事業概要ご説明 / フィリップス 堤社長
(3)提携の目的,概要についてのご説明 / 国循 安田副院長
(4)具体的取り組み内容について/ 国循 西村部長
(5)戦略的提携に関する協定書への署名 / 国循 小川理事長,フィリップス 堤社長
(6)質疑応答
国立循環器病研究センターとフィリップスの戦略的提携による
「健康・予防・医療への貢献に向けたAI/Analytics プロジェクト」
NCVC and PHILIPS
AI/Analytics Project
(DEAI* Project)
*Data‐driven Evolution and AI/Analytics solutions
【背景】
高齢化が世界に例をみない速度で進む我が国において,日本人の死因の約25%,国民医療費の約20%を占める脳卒中,心筋梗塞等の循環器病を中心に,発症や重篤化のリスクを予測し,適切なタイミングで予防・治療することが重要である。そのためには,さまざまな医療データを活用・分析できるプラットフォームを構築するとともに,ヘルスケアAI/ Analytics 技術を高度化する必要がある。
【取り組みのポイント】
1. 「ベンダーニュートラル」
・フィリップスではすでに「Adaptive intelligence」(アダプティブ・インテリジェンス)への取り組みとして,AI,医療従事者の経験・知見,そして個人の情報を組み合わせ,かつセキュリティ性の高いデータサイエンスプラットフォームを構築することにより,一連のヘルスケアプロセスにおけるAI の創出を可能にする手法,知見を有している。
・国循との取り組みにより,さまざまな医療機器,診断機器の機種やベンダー,データ形式に依存せず,さまざまな医療・健康データを統合集積し,高度分析が可能となるオープンプラットフォームの構築を進めていく。
2.「AI/Analytics」
・国循の有する循環器病・脳卒中を中心とした医療データ,およびデータ解析の知見・実績と,フィリップスの有するヘルスケアAI/Analytics の技術・人材の融合による画像データや連続データの高度分析により,Healthcare Insights(新たな気づき)を導き出す取り組みを進めていく。
・来年度開設される国循オープンイノベーションセンターへの入居を視野に入れ,「NCVC‐Philips AI/Analytics Center(仮称)」設置にむけたプランの策定を始めるとともに,将来的に研究にとどまらず,得られたHealthcare Insights に基づく新たなヘルスケアソリューションの開発を目指した連携体制づくりに取り組んでいく。
・具体的には,虚血性心疾患における不安定プラーク(冠動脈狭窄部),心不全における長期的病態変動,未破裂動脈瘤などの国循の既存研究に,AI/Analyticsを用いた効率的検出および予後予測を目指したプロジェクトを行っていく。
【今後の展開】
循環器病を中心に,発症や重篤化のリスクを予測し,適切なタイミングで予防・治療を実施できる社会価値創造を目指し,両者の強みを結集させることにより,AI/Analyticsイノベーション創出に向けた取り組みを加速して進めていく。
また,全国の医療機関や企業等と連携した取り組み(エコシステムの構築)や,健康に関する啓発活動,今後ますます注目されるデータサイエンティストの育成に関するグローバル人材交流など多様な連携により,健康・予防・医療に貢献する社会を協創していく。
●問い合わせ先
(株)フィリップス・ジャパン
ブランドコミュニケーション部
TEL 03-3740-5896
www.philips.co.jp/healthcare