2018-1-31
オステオトロンV本体
医療・福祉・健康分野の材料,機器を開発・製造・販売するアルケア(株)は,伊藤超短波(株)と提携し,LIPUS(低出力パルス超音波※1)により骨癒合を促進する超音波骨折治療器「オステオトロンV」を,2018年2月1日に医科施設向けの販売を開始する。
※1 Low Intensity Pulsed Ultrasoundの略語
●快適なギプス生活創造を目指して
1953年に国内で初めて石膏ギプスの開発をおこなったアルケアは,創業以来「骨折固定環境のクオリティ向上」を目指した商品開発を進めてきた。
今回「快適な骨折治療生活を創造し,患者満足度に貢献する」ことを目的とし,骨折治癒促進として実績のある超音波骨折治療器【オステオトロンV】を導入した。
●骨折治療生活に求められるもの
骨折部位を治療するために,ギプスや副木で固定することは周知の事だが,ギプスや副木による固定期間は決して快適といえるものではない。骨折患者にとっては,できる限り快適に,早く治療生活を終えたいというのが大きな願いである。また近年医科領域においても,患者の満足度の高い医療の実現のために,患者の早期社会復帰のサポートを目的に,超音波骨折治療器を導入する施設が増加している。
●アルケアが販売する意義
超音波骨折治療器は,患者満足度の向上を目的として整形診療所を中心に需要が高まっている。そこで全国に整形外科専門営業を持つアルケアが販売を担うことで,これまで以上に整形外科診療所の先生方に情報を届けることができる考えている。またアルケアが長年開発してきたギプス・副木と組み合わせた提案をすることで,さらに満足度の高い骨折治療の提案を目指す。
●LIPUS(低出力パルス超音波)による骨折治療
LIPUSとは断続的な低出力の超音波(パルス)を指し,この超音波の音圧による物理的刺激を骨折部位に1日約20分間照射することで,骨癒合(骨の形成)が促進されるもの。
この低出力の超音波により骨折部位の骨形成を促進し,骨癒合期間を約40%短縮できるという報告がある。※2
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●オステオトロンVの特長
・カラータッチパネルで使いやすい
カラータッチパネル式を採用,直感操作が可能。液晶画面を軽くタッチして,治療内容の設定ができ,分かりやすい画面表示で,スムーズな操作が可能である。
・浅深2チャンネル独立利用が可能
2チャンネル独立出力が可能で,標準装備の1.5MHzのプローブに加え,オプションの750kHzのプローブを使用することで,浅部から深部まで,様々な患部の治療に対応できる。複数部位の同時治療や患部を挟み込んでも治療も可能なため,多重骨折や難治性骨折などにも,効率的な治療が行える。
・充電の手間を軽減
リチウムイオン充電池による電池内蔵式で,充電は充電器を使用しないACアダプタを採用。アダプタを本体に接続するだけで充電が可能。1回の充電で約13回*の使用ができる。
*20分間・2チャンネル・超音波プローブ〈M・1.5MHz・平型〉・60mW/cm2で使用した場合。約500回の繰り返し充電が可能。
・骨の形成を促進し,治療期間を約40%短縮!(※2)
LIPUS(低出力パルス超音波)による音圧効果により,骨折部位の骨の形成を促進し,骨癒合期間を約40%短縮できるという報告がある。
*2
1) Heckman JD, Ryaby JP, McCabe J, Frey JJ, Kilcoyne RF. Acceleration of Tibial Fracture-Healing by Non-Invasive, Low-intensity Pulsed Ultrasound. J Bone Joint Surg Am 76(1):26-34, 1994.
2) Kristiansen TK, Ryaby JP, McCabe J, Frey JJ, Roe LR: Accelerated. Healing of Distal Radial Fracture with the Use of Specific, Low-intensitiy Ultrasound. J Bone Joint Surg AM 79(7):961-973, 1997.
●価格
40万円(税抜)
●問い合わせ先
アルケア(株)
TEL 0120-770-863(コールセンター)
http://www.alcare.co.jp