2017-11-9
GEヘルスケア・ジャパン(株)は,肝硬度の測定機能であるFibroScanモジュールと超音波診断装置が一体型となり,検査の「ワンストップ」を提供する日本開発の超音波診断装置「LOGIQ S8 FS」(ロジック エスエイト エフエス)を11月9日(木)より販売開始する。
LOGIQ S8 FSは,GEヘルスケア・ジャパンが各国のニーズ,特に日本のお客様の,肝硬度の測定装置と超音波診断装置を一つにしてワンストップで肝臓を診断したいという声を取り入れ,グローバルの持つ総合技術力の上に,製品企画から開発にいたるすべてを日本主導で行った製品。
LOGIQ S8 FSは従来のターゲットである高性能超音波診断装置を必要とする大学病院・地域中核病院に加え,新たに肝硬度の測定装置の需要のある肝疾患連携拠点病院など専門性の高い病院や,肝臓専門医のいるクリニック施設などを主要ターゲットとして販売される。
尚,本製品LOGIQ S8 FSは,FibroScanまたはShear Wave Elastography機能を用いて,肝硬度について非侵襲的に計測するものとして,薬事承認を得ている。
●肝硬度の測定機能FibroScanモジュール
- 超音波エラストグラフィーを用いた肝硬度の測定が可能。
- 用途に合わせてM+(標準体型向け)とXL+(皮下脂肪の厚い体型向け)のプローブが使用可能。
- Echosens(エコセンス)社と技術提携し,肝臓の病態を評価する装置として,世界75カ国が臨床使用された実績のあるFibroScan*1 をモジュールで搭載。
*1:FibroScan(フィブロスキャン)とは,フランスのEchosens(エコセンス)社の肝臓の硬さを非侵襲的に測定する装置。肝臓の病態を評価する装置として世界75カ国で臨床使用されています。WHO(世界保健機関),EASL(欧州肝臓学会),AASLD(米国肝臓学会)などにより国際的に認められたガイドラインにも参照されている。
●非侵襲的な肝硬度の測定へのニーズ
慢性肝炎は,肝臓に炎症が起きることにより線維化が進行する。肝臓の線維化の把握には,従来,肝生検が必要とされている。肝生検は患者にとって侵襲的な検査方法であり,肝細胞を採取する場所が限定的な場合は,サンプリングエラー等の課題があった。
また,昨今,C型肝炎の治療は,DAA(直接作用型抗ウィルス薬)の登場によりウィルス学的著効達成(SVR)が目指せる時代へと移り変わりつつある中で,その投薬の治療効果判定にも肝硬度の測定装置が多く使用されるようになった。FibroScanモジュールは,それら肝臓疾患の診断のサポート,治療の効果判定,予防へアプローチ支援する定性的な評価データを提供する。
●運用ニーズにワンストップで対応
LOGIQ S8 FSは,肝硬度の測定機能と超音波診断の機能を1台にまとめることで,肝疾患の検査・診断に関する以下のような施設内の課題の解決を目指している。
1. 肝硬度の測定装置を使用する時に,測定箇所を同時に断層画像で確認したいというニーズ。
2. 一つの検査で肝硬度の測定装置と超音波診断装置を入れ替えることなく,患者への検査時間を短縮したいというニーズ。
3. 肝硬度の測定装置と超音波診断装置の2台を置く場所がないという省スペース化ニーズ。
●モバイルハイエンド超音波診断装置
- 高性能検査装置が患者のそばに移動可能に
- ハイエンド機ならではの高画質と機能を搭載しつつ,従来機※より重量は65%軽量化,メインキャビネットボリュームも80%小型化というコンパクトサイズを実現。モバイル用のバッテリーも搭載。(※同社従来機LOGIQ 7との比較)
- 黒をより黒く表現するOLEDモニターや,高密度単結晶(シングルクリスタル)を用いることで浅部から深部まで均一に高分解能で表現するXDClearプローブを搭載。
- 高機能アプリケーションで,多面的に患者の検査・治療をサポート
- 肝硬度の測定機能として薬事承認を得たShear Wave Elastographyも搭載。検査ニーズに応じた測定機能の選択が可能に。
- CTやMRIとの画像をFusionし,客観性を向上させるVolume Navigation。
- 肝腫瘤性病変や乳房腫瘤性病変などの診断において,鑑別診断の向上,局所治療効果判定ならびに治療後のフォロー診断に貢献する造影機能Contrast。
- 循環器検査の効率化と精度の高い診断をサポートする心機能定量解析ソフトのAFI(Automated Function Imaging)を搭載。
●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コミュニケーション本部
TEL 0120-202-021
www.gehealthcare.co.jp