2017-6-29
ENDOEYE 3D 硬性ビデオスコープ
オリンパス(株)は,3D観察により奥行き感の把握が容易になり,迅速で正確な内視鏡外科手術をサポートする「ENDOEYE 3D 硬性ビデオスコープ」を2017年6月末から日本で発売する。
内視鏡外科手術は,患者さんの身体への負担が少なく回復が早い低侵襲治療として,日本では1990年代から急激に増加してきた。近年は,大腸切除術や胃切除術などの高度な技術を要する難易度の高い手術にも広がりを見せており,これら手術を安全安心に実施するためには奥行き感の把握が重要になっている。
本製品は,2017年3月に発売した外科手術用内視鏡システム「VISERA ELITE II(ビセラ・エリート・ツー)」に接続して使用する外科手術用3D内視鏡。平面的な2D映像では困難だった対象臓器の立体的な把握が3D映像では容易になり,より迅速で正確な内視鏡外科手術の実現をサポートする。また,内視鏡を回転しても天地を保ったまま観察が可能となるよう工夫を施し,使いやすさを向上した。
同社既存の外科手術用3D内視鏡システム※2では,2台のビデオシステムセンターと,3Dビデオプロセッサー,光源装置が必要であった。本製品は,これらの機能を一台に集約したVISERA ELITE IIビデオシステムセンターに接続し,3D観察が可能。必要機材を減らすことで,医療従事者にとって使い勝手の向上と初期投資にかかる医療コスト削減を実現した。
また,VISERA ELITE IIは3Dだけでなく,IR(赤外光) ※3,2D,NBI※4まで多様な観察方法に対応可能で。同時に,多様なカメラヘッドとビデオスコープとの幅広い互換性を有しており,汎用性の高いユニバーサルプラットフォームとして病院内での効率的なシステム運用の実現に貢献する。
※1 2017年6月29日現在,硬性ビデオスコープの2CCD方式において
※2 2013年4月発売 ※3 InfraRed ※4 狭帯域光観察(NBI:Narrow Band Imaging)
●主な特長
1. 3D観察では奥行き感の把握が容易になり,迅速で正確な手術をサポート
奥行きのある3D映像で,2D映像では難しかった対象臓器の立体的な把握をサポートし,手術の精度向上と時間短縮に貢献する。例えば,縫合時に針の向きがわかりやすく見え,刺したい部分への的確なアプローチに貢献するなど,迅速で正確な手術が期待できる。また,ビデオスコープ先端には高解像度イメージセンサー(CCD)を2枚搭載しており,高精細かつ豊かな立体感の3D映像を提供する。
2. 内視鏡を回転しても,モニター画面上では天地を保ったまま観察が可能
内視鏡外科手術では,内視鏡を動かしたり回転したりすることで,見えやすさを確保することが重要。本製品は,先端2CCD方式を採用しながらも,独自機構により内視鏡を回転した際でもモニター画面上で天地を保ったまま観察することが可能。この世界初の技術により,豊かな立体感のある3D映像を,使い慣れた2D製品と同様の感覚で観察することが可能である。
●問い合わせ先
オリンパス(株)内視鏡お客様相談センター
TEL 0120-41-7149
http://www.olympus.co.jp