2017-5-22
東芝メディカルシステムズ(株)は,信頼性の高い検査を提供するコンパクトな臨床化学自動分析装置「Accute™ RX(アキュート アールエックス)」を,中・小規模施設のメイン装置として,さらにサテライトラボ,大規模施設のバックアップ用途をターゲットに5月22日から販売を開始する。
(臨床化学自動分析装置は,病院内の検体検査部門や検体検査専用施設において血液や尿などの検体に含まれるコレステロールや血糖などの生化学成分を測定する装置。)
新製品は,比色分析(注1)最大400テスト/時の普及タイプの生化学自動分析装置で,2001年から2014年に販売を終了するまで約2500台を販売し好評を得ていたAccute(アキュート)の後継機に該当する。Accuteのコンパクトさをそのままに,上位機種で培った各種要素技術を採用することで普及機ながら高級機並みの品質・性能を兼ね備え,デザインを刷新した。
病院の検査室では,検査の質を確保しつつ業務の効率化を図ると同時に,検査コストを抑える運用が求められている。Accute RXは,高級機種で培った要素技術による高いデータ信頼性を提供するとともに,検査コストの多くを占める試薬ランニングコストの低減が期待できる。
同社は,患者さんをはじめ医療に関わるすべての人々の安心・安全な医療を実現するために,医療の質と効率を向上させるソリューションを提供していく。
なお,本新製品は,2017年6月17日(土)〜18日(日)に幕張メッセ国際会議場・国際展示場で開催される第66回日本医学検査学会・展示発表会に出展を予定している。
●製品の主な特長
1.検査効率向上を実現する豊富な機能と高精度ユニット
サンプル詰まり検知機能により,エラーが発生した時点で再検指示できるため,検査時間の短縮に貢献。また,サンプリング順を自動で最適化するため,試薬間干渉の回避と処理効率を向上する。他にも上位機種で培った多彩な技術と高精度ユニットを採用し,信頼性の高い検査を実現する。
さらに,検査指示を入力するモニタには,最上機種で採用している17インチタッチスクリーンモニタを採用し,操作性の向上を図った。
2.試薬ランニングコストの低減
従来比約30%削減した最終反応液量85マイクロリットルからの測定が可能なため,試薬ランニングコストの低減が期待できる。
3.検体間キャリーオーバーの低減
サンプリングプローブの洗浄能力強化により,検体間キャリーオーバーを0.1ppm 以下に抑えている。
患者検体を小分け分注の必要もなく,免疫測定装置への検体持ち回りが可能となり,効率的で信頼性の高いデータ提供が可能である。
4.リモートメンテナンスで安心サポート
顧客の装置とテクニカルコールセンターをインターネット回線で繋いだ独自のリモートメンテナンスシステムInnerVision™ Plus により,エラーメッセージや稼働状況を監視し,万一の故障時にはスピーディな情報収集を行い,ダウンタイムを軽減する。
5.スマートでクリアなデザイン
豊富な機能を搭載しながらも横幅を従来モデル以下に抑え,限られたスペースでの設置も可能。また,上部カバーにはクリアカバーを採用し,カバーを開けなくても動作が確認できるため,安心・安全な検査を提供する。
(注1):比色分析とは,色の濃淡や色調を比較することで物質を定量的に分析する方法
●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
http://www.toshiba-medical.co.jp