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首都圏最大級の在宅医療機関 悠翔会が医療用メッセンジャー「メディライン」を大規模導入

2017-5-12

メディライン

(株)シェアメディカルが開発・提供している医療用チャットサービス「メディライン®」を,首都圏近郊にて24時間の機能強化型在宅療養支援診療所を運営する医療法人社団悠翔会にて全面導入が決定した。
同法人は,港区(法人本部含む),新宿区,葛飾区,品川区,足立区,川口市,越谷市,川崎市,柏市,渋谷区の10拠点を擁しており,訪問診療に特化したクリニックとしては首都圏最大級の在宅医療機関。
また,同法人のアカウント管理などは在宅医療支援を手がける,(株)ヒューマンライフマネジメントと共同で行うとし,今後,同社の支援クリニックなどにもメディラインの導入促進と支援を行うと発表した。

●導入背景

2006年より在宅専門医療機関として誕生した悠翔会は患者さんの自宅に定期的に伺うという機能上,医師や看護師は拠点に居ることは少なく,数チームが常に出動し都内近郊を移動しているため,医療チーム間の連絡手段をどうするか?というのは喫緊の課題であった。
患者の医療情報は電子カルテで集約されているが,業務連絡について,メディライン導入以前は特に取り決めが無かったため,電話,メール,ショートメール,無料SNSなど様々な通信経路が入り乱れて頻用していたため,情報連絡が錯綜する事もしばしば発生し問題となっていた。また,近年のセキュリティ意識の高まりや,国が定めるガイドラインの準拠を求められる機運の高まりもあり,今回,高セキュリティかつ,医療専用のコミュニケーションツールを謳う「メディライン®」が最適と採用に至った。
医師や看護師,医事職員など常勤,非常勤合わせ約200名が利用する。

●今後の展開

同法人が独自に開発している在宅医療に特化した電子カルテシステム「HOMIS」との連携を視野に機能拡張を行う。現在カルテの記載完了を電話で通知しているが,これを自動でメディライン上のグループに通知するなど業務連絡の効率化を図る予定。
シェアメディカルは今後,往診や訪問診療,訪問介護など,在宅医療を手がける医療・介護機関などにメディライン採用を働きかけるとともに,地域の医療機関同士を結ぶコミュニケーションハブとしての活用を提案していく。

●メディラインについて

メディラインは機微な医療情報を医療者同士がオンライン上で安全にやりとりするために開発されたメディカルチャットサービス。医療者間の”連絡帳”として,医師,看護師,薬剤師,ケアマネージャーなど多職種間で患者さんの情報の共有することも可能な柔軟な設計が特徴で,患者中心医療を実現し地域包括ケアを現場側から支援する発展型システム。
http://www.mediline.jp/

【エンドースメント】
医療法人社団悠翔会 代表医師 佐々木 淳氏のエンドースメント。

医療法人社団悠翔会では,新年度に合わせ,メディラインを導入した。 悠翔会は首都圏に10の在宅医療専門クリニックを展開し,76名の医師・150名のコメディカルとともに3000名の在宅患者に対し24時間体制で総合的な在宅医療を提供している。
在宅医療においては,病院や外来診療所とは異なり,訪問診療チームが地域の中(患者宅・高齢者施設等)に出向いて診療活動を行う。クリニック内のバックオフィスが,訪問診療チームの活動を遠隔でサポートしながら,請求業務や薬局・介護事業所などとの情報共有を同時進行で行っていくためには,診療内容をリアルタイムで共有していく必要がある。また,一人の患者には,医師・看護師のみならず,理学療法士・作業療法士・歯科医師・歯科衛生士・管理栄養士など,さまざまな医療専門職が支援に参加する。これらの多職種間での情報共有も重要になる。
これまでは緊急性や個人情報の含有状況に応じて,電話やショートメッセージ,Eメール,LINEなど,さまざまな通信デバイスやアプリを使ってきた。しかし,このような煩雑な情報共有のやり方は,情報の発信側・受信側双方に大きな負担となっていた。また,通信履歴が個人のアカウントに残ることもリスク管理上の課題であった。
医療ICTの多くは,情報共有のために現場に付加的な負担を強いるものが少なくないが,メディラインは,セキュアな環境の中で,シンプルかつフレキシブルに情報共有ができることが最大の利点であると思う。緊急性や機微性によらず,通信手段を1つに統合でき,情報の発信も受信も低負担となる。これは診療現場・バックオフィス双方の業務生産性を高めるとともに,情報共有トラブルの減少によりサービス品質の向上にもつながると確信している。
またメディラインの可塑性にも大きな魅力を感じている。悠翔会では全職員に情報端末を支給し,クラウド型電子カルテシステムを患者情報共有プラットフォームとして活用してきたが,ここにメディラインを接続することにより,より高い価値を生み出すことができるのではないかと期待している。

医療法人社団悠翔会 代表医師 佐々木 淳

 

●問い合わせ先
(株)シェアメディカル
https://www.sharemedical.jp