2017-4-3
Aquilion™ Prime SP
東芝メディカルシステムズ(株)は, 最上位機種の新技術を搭載した次世代の80列マルチスライスCT Aquilion™ Prime SP(アクイリオン プライム エスピー)の国内販売を4月3日より開始する。
昨今の急激な人口構造の変化や,患者さんとその家族のQOL向上への関心の高まりと共に,CT検査の役割は年々広がり続けている。これら社会的ニーズを満たすために開発された Aquilion™ PRIMEシリーズは, 高速・高精細・被ばくの少ない検査が可能であり,全世界で1951台販売実績(注1)を有している。 今回同社は,Aquilion™ PRIMEを,新たにX線出力から検出器,画像再構成,臨床アプリケーションに至るまで, 機能アップさせた新型80列CT Aquilion™ Prime SPを開発した。さらなる低被ばく撮影,かつ,少ない造影剤での検査を可能としながら高精細画像を提供する。さらに最先端の臨床アプリケーションの搭載やスループットの向上を図ることで,効率的で質の高い病院経営に貢献する。
なお,本新製品・新技術は2017年4月14日(金)〜16日(日)にパシフィコ横浜展示ホールにて開催されるITEM2017 国際医用画像総合展に出展予定。
●製品の特長
1.独自のX線光学系技術 PUREViSION™ Optics
X線の出力から検出にいたる過程において,独自のX線光学系技術PUREViSION™ Opticsを用いて被ばくと画像のクオリティを決めるあらゆる要素を徹底的に見直した。X線の出力部では,患者さんの被ばくに影響を与える低エネルギー側の成分を低減し,X線エネルギー分布の最適化を図った。X線の検出部では,精巧な極小切断技術と検出器素材の最適化により,光出力を40%向上させたPUREViSION™ Detectorを実装。患者さんの被ばく低減はもちろんのこと,アーチファクトのより少ない鮮明な画像を提供する。
2.高度な臨床アプリケーションを搭載
最上位機種で培われた豊富なアプリケーション,再構成技術や撮影技術を搭載。(注2)
- SEMAR™:金属アーチファクトを効果的に低減し,金属周辺部の画質向上を実現。
- 非剛体位置合わせサブトラクション:精度の高い血管の描出,造影コントラストの強調が可能になり,がんや肺塞栓等の病気に対して,診断から術後まで有用な情報を提供。
- デュアルエネルギー:異なる2つのエネルギーのX線を収集し,腎結石の成分分別や少ない造影剤での検査など,臨床価値の高い検査を可能にする。撮影方法のバリエーションを追加し,さらに使いやすくなった。
- バリアブルピッチヘリカルスキャン:1回のスキャン中に,寝台移動速度や管電流,心電図波形に同期してX線を出す方式を切り替える撮影法。切り替え設定が3回まで対応可能になり,循環器や救急等の症例において,被ばくや造影剤を低減しつつも,短時間で高画質な検査が可能。
3.病院全体の検査効率を向上させるワークフロー
ガントリは患者さん目線の78cm大開口径を実現し,さまざまな撮影体位の撮影に対応。操作室側からボタン一つで寝台の上下左右の位置を調整する機能を追加し,画像再構成速度を最大70画像/秒まで向上させることにより(注2),検査の流れを効率化させる。これらの技術により,CT検査全体のスループットの効率化を実現,ストレスのない快適な検査環境を提供する。
4.施設の経営面にも貢献するデザイン
Aquilion™ Prime SPは,施設の設置環境に柔軟に対応できるよう検査室の最小設置スペース14.8m2 (注3)を実現。また,小型化したコンソールシステムにより,検査室のみならず,操作室においての省スペース化や作業スペースの拡張を実現する。導入後も,装置未使用時にはスリープモードを使用することで省エネルギー運用が可能となり,ランニングコストも抑えられるため,病院経営に貢献する。
※1 2016年10月末時点
※2 一部オプション
※3 実際は施設のCT室や運用形態に合わせて最適にプランニング。
●問い合わせ先
東芝メディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
http://www.toshiba-medical.co.jp