2016-12-6
4Kビデオカメラ『MCC-S40MD』
ソニーは,手術部位の視野(術野)を高精細に撮影する,医療施設向け4Kビデオカメラ『MCC-S40MD』を発売する。
医療施設向け術野カメラとは,開胸・開腹などの手術における手術部位の視野(術野)を撮影するビデオカメラ。撮影された映像は,主に学術集会での発表や医師の教育などの場で活用され,医療技術の向上に貢献する。例えば,非常に細かい血管や神経をつなぎ合わせるような手術の映像では,細い糸や針先の位置関係やどのくらいの力で操作されているのか等,細部までの再現が重要であり,昨今の医療現場ではより高精細な術野カメラが求められている。
『MCC-S40MD』は,高感度な1.0型CMOSイメージセンサーや自然な色彩・質感を表現できるソニー独自の画像処理エンジンを搭載し,高精細な4K映像撮影を実現した。また,画面周辺部まで高い解像度で表現可能なレンズ技術を採用している。さらに光学12倍ズームや,画質の劣化を抑えながら最大20倍の高倍率ズームを実現するクリアイメージズーム機能も搭載。これらにより,術野の細部や暗部までも精緻に撮影でき,高い再現性の求められる医師の教育や術後検証などへの貢献が期待できる。
●『MCC-S40MD』の主な特長
1.高精細な4K映像撮影に最適なイメージセンサー,画像処理エンジンを搭載
高感度な1.0型 裏面照射型CMOSイメージセンサー(総画素数 約2090万画素,有効画素数 約1420万画素(16:9))を搭載し,暗部でも高精細な4K映像を撮影できる。例えば,1/3型単板イメージセンサーと比べると約9倍の受光面積を持ち,より明るく低ノイズの見やすい映像の撮影が可能となる。また,ソニーがカメラ開発によって培ってきた高度な画像処理エンジンを搭載し,見たままの質感や細部までをより忠実に再現する。
2.解像力の高い大口径レンズを採用。画質劣化の少ない20倍ズームも実現
4Kの高解像度に対応した光学12倍ズームの大口径レンズを採用。レンズ構成として,映像の周辺まで解像感をおとさない非球面レンズを用いることで,映像のゆがみや色ずれを抑え,すみずみまで忠実な映像を再現する。さらに,映像を構成するすべての画素を解析して映像の解像度を向上させるソニー独自の画像処理「超解像技術」を使ったクリアイメージズーム機能を搭載し,約20倍の高倍率ズームでも術野の撮影に適した焦点距離を提供し,画質劣化の非常に少ない撮影を行える。
3.無影灯※下での術野撮影を実現する各種機能を搭載
自動露出補正機能を搭載し,露出調整が難しい無影灯下において適切な露出を実現。さらに,ブレ補正や多彩な映像調整機能など,専用プロセッサーによる高度な信号処理をベースとした各種機能を搭載し,術野に最適な撮影を可能とする。
※:無影灯とは,手術室で用いられる照明器具。
4.天吊り対応・遠隔操作など手術室での使用に最適な設計
本機は,1ピースカメラ(レンズ一体型)で,凹凸が少なく清掃のしやすい流線型のフォルムデザインを採用している。また,手術室内の映像機器を集中操作するコントローラーなどからリモート操作ができ,天吊りアームに装着しての使用に最適。
なお,本機の操作には,別途コントローラー※またはPCが必要。
※:取り扱いのコントローラーの情報は,確定次第,製品ホームページより,順次案内予定。
●問い合わせ先
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