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ソニー,電子お薬手帳サービスharmo(ハルモ),札幌市手稲区で試験サービスを開始

2015-5-25

電子お薬手帳サービスharmo(ハルモ)

ソニーは,非接触ICカード技術FeliCa™(フェリカ)を利用した電子お薬手帳サービスharmo®(ハルモ)の試験サービスエリアを拡大する。2015年5月より,北海道札幌市の「手稲区保健情報連携システム検討会」と連携して,札幌市手稲区の医療機関に対する試験サービス提供が開始された。

「手稲区保健情報連携システム検討会」は,地域住民の保健,医療,福祉の向上に寄与することを目的に,医療機関及び行政機関等の間の情報連携の研究及び検証を行うものである。

「手稲区保健情報連携システム検討会」では,札幌薬剤師会手稲支部,札幌市医師会手稲区支部,札幌歯科医師会手稲支部,札幌市手稲区役所,札幌市消防局手稲消防署及び北海道薬科大学の理解・協力のもと委員が構成され,ソニーが賛助委員として,手稲渓仁会病院※1が事務局として参画する。

harmoは神奈川県川崎市での初導入の後,全国各地に試験サービスエリアを拡大し,現在までに290※2を超える薬局に導入され,約11,800※2人の一般利用者に利用されており,日々拡大を続けている。
2015年3月には滋賀県,兵庫県神戸市,大阪府豊中市の薬局へ,2015年4月からは神奈川県横浜市と埼玉県さいたま市の薬局へ,各地域の薬剤師会と連携し試験サービスの提供が開始された。
また2015年6月より一般社団法人世田谷薬剤師会と連携し東京都世田谷区の薬局への提供を開始し,加えて東京都文京区の水野薬局※3に対し,試験サービスの提供を開始していく。

※1 札幌市手稲区の地域医療支援病院
※2 2015年5月20日時点
※3 1909年創業。日本初の調剤薬局

●ソニーの電子お薬手帳サービスharmo(ハルモ)とは

薬局等で調剤された薬の履歴等に関するデータを,非接触型ICカード技術FeliCaを用いてクラウドサーバー上で電子的に管理する,ソニーの電子お薬手帳に関するサービスの名称。
薬の名称や量,服用回数,飲み方などの調剤情報を記録するお薬手帳は,複数の医療機関で薬が処方された場合でも,医師や薬剤師が薬の重複や飲み合わせのチェックを行う際に役立つもである。
ソニーの電子お薬手帳サービスharmoは,FeliCaチップが埋め込まれたカードを薬局の端末にかざすだけの簡単な操作で,調剤履歴の閲覧と調剤情報の記録を行うことができる。

harmoは,利用者の個人情報とデータを分離し,データのみをクラウド上のサーバーに保存することで,セキュリティレベルがより高いクラウドサービスとしてこれを実現すると同時に,個人情報を含まないデータを利用者の同意を得た上で蓄積し,統計データを有用に活用するための仕組みを提案する。
利用者は,スマートフォン用アプリケーションをインストールしたモバイル端末から調剤情報を閲覧できるほか,服薬後の副作用,アレルギーなどの記録も可能。また,薬局は専用のソフトウェアをインストールしたパソコンおよびタブレット,並びにカードリーダー等を用意することで,容易にシステムを構築できる。

『harmo』というサービスの名称は,調和を表す言葉「harmony」に由来しており,人と人とのつながりを大切にしたいという思いを込めている。

●お薬手帳の単純な電子化を超える,harmoならではの特長

ソニーは,電子お薬手帳サービスが単体で利用者に役立つことにとどまらず,同サービスを利用者と家族との間や,利用者と薬剤師,医師との間で情報共有を支援するコミュニケーション支援ソリューションとして活用することや,蓄積した統計データを利用者にとって有用な情報として活用することなど,harmoでしか実現できない新たな価値を提案していく。

1.コミュニケーション支援ソリューション
harmoでは,調剤履歴に加えて,利用者がスマートフォンで入力した副作用,アレルギーなどに関する各種情報も薬局側で一元的に把握することができるため,薬剤師は利用者の状況をより効率よく的確に把握できるようになり,「リスクコミュニケーション」の促進にもつながる。
また,データをクラウド上に保管し,登録した家族間で情報を共有できるため,スマートフォンを利用して子供の調剤情報を保護者が管理したり,離れて暮らす高齢者の状況を家族や親戚が見守ったりと,家族がサポートすることにより,薬を正しく服用する「服薬アドヒアランス」の向上に貢献する。
このように,本サービスは,薬剤師と利用者,また,利用者を取り巻く家族内でのコミュニケーションを充実させるソリューションとなります。将来的には,医師とのコミュニケーションをはじめ,高齢化社会における在宅医療や,お薬手帳に留まらない情報共有等のニーズに,このソリューションを活用することも可能であると考える。

2.統計データの活用により価値を還元
harmoでは,氏名や生年月日等の個人情報を含まない形で調剤情報,副作用等の薬歴データをクラウドに蓄積することが可能。ソニーは,harmoで蓄積した統計データを活用して,社会に役立つ新しい情報活用の枠組みを提案していく。
例えば,統計データを自治体に提供することで,インフルエンザなどの感染症流行情報の発信を支援したり,製薬会社に提供することで,服薬で生じる可能性のある有害事象の早期発見を支援したりといった,利用者に有用な情報を還元する,様々な活用可能性を提案していく。
これは,利用者から得られた個人情報を含まないデータから構成される統計データを活用し,再び利用者に新たな価値を還元するという,新しい社会貢献の形となる。

 

●問い合わせ先
harmoサイト
http://www.harmo.biz/

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