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熟年体育大学と信州大学,遠隔型個別運動処方システム「i-Walk System®」サービス開始〜ビッグデータを活用した医療費2割削減システム,長寿日本一・長野県を支えた「インターバル速歩」の運動指導が全国で可能に〜

2014-11-14

NPO法人 熟年体育大学リサーチセンター(以下 熟年体育大学)(※3)および,国立大学法人信州大学(以下 信州大学)は,医療費2割削減(※1)等が可能となる遠隔型個別運動処方システム「i-Walk System®」を開発し,2014年12月15日より全国の健康保険組合や企業内健康管理センター等に向けてサービスを開始する。

熟年体育大学では2004年より長野県内で5,400名を超える中高年者を対象に,「インターバル速歩」(※2)による運動処方を検証してきた。その研究の結果,わずか6ヵ月間のトレーニングより「体力が最大20%向上」や「生活習慣病の症状が20%改善」し,さらに医療に充てる費用が減ったことで「医療費が20%削減」という効果が実証されている。

しかし従来のシステムでは,個々の運動データをもとにアドバイスなどが受けられるものの,専用のパソコンを設置してある公民館などに出向き,個別に機器からパソコンへ速歩データ等を移行させなければならないという煩わしさがあり,またこのシステムを利用できるのは長野県松本市域を中心とした松本市熟年体育大学( http://www.jukudai.com/ )参加者に限られていた。

そこでオムロン ヘルスケア(株)の協力のもと,新型インターバル速歩専用 活動量計「i-Walk Pro®」を開発し,加えてiPhoneアプリ「i-Walk Gym®」も同時にリリースすることにより,全国どこでも当該システムの利用が可能となった。

i-Walk System広がりイメージ

i-Walk System®広がりイメージ

 

●遠隔型個別運動処方システム「i-Walk System®」の特徴

 

今後は従来,松本市で実施しているようなインターバル速歩の適切な指導をおこなうことができるトレーナーの養成やサポートをおこなうこと(i-Walk Partner)で,適切な遠隔型個別運動処方システムを全国に広げていく。
まずは企業の健康保険組合や,地方自治体にこの「i-Walk System®」を導入してもらい,将来的には,街中でスポーツジムのような形で手軽な個々に合った運動指導を展開していき,人々の健康に寄与していくことを目指す。

※1 医療費2割削減について
インターバル速歩トレーニングを6か月実施した際,60歳代の方の体力が平均10%向上しており,結果医療費も平均20%削減されている。
(出典:Nose H. et al., J. Physiol, 2009)
※2 インターバル速歩について
3分間の「早歩き」と3分間の「ゆっくり」を,速歩の合計時間が15分以上になるよう交互に繰り返す運動法。健康増進に効果的と言われていたウォーキングでは筋力,持久力の向上が見込めないことが近年の研究で明らかになり,運動生理学の定説である個人の最大体力の7割以上の負荷をかけることができる手軽な運動法として開発された。体力の向上のみならず,骨密度の増加や生活習慣病リスクの改善などに効果が表れている。1日に速歩の合計時間が15分程度の取り組みですぐに効果を体感できることから継続しやすい運動法でもある。
※3 NPO法人 熟年体育大学リサーチセンターについて
「NPO法人 熟年体育大学リサーチセンター(通称:JTRC)」は,熟年世代の健康づくりを学術面や人材育成などで支援する機関で,「国立大学法人信州大学」,「長野県松本市」,「民間企業」そして「市民」が協力して2004年にスタートした「産官学民」からなる共同プロジェクト。

 

●問い合わせ先
NPO法人熟年体育大学リサーチセンター
担当: 山岸 弥生
TEL 0263-37-2697
http://www.jtrc.or.jp/contact/