2014-7-10
LPixel(エルピクセル)は,最先端の画像処理技術を応用し,生命科学分野の学術論文の画像を中心に,切り貼りや加工などの不自然な箇所がないかを検出するソフトウェア「LP-exam Pro」を開発し,販売を開始した。同社はオンライン版を4月から無償で公開しているが,より高性能・多機能なオフライン版を提供することで従来困難であった不正の検出をも可能にした。
英科学雑誌「ネイチャー」に掲載されたSTAP細胞の論文に含まれる画像に不正な加工や不自然な箇所があるという指摘が,生命科学界のみならず論文捏造をめぐる社会問題として,大きな注目を集めている。LPixelでは4月に,「画像不正検出ソフトウェアLP-examオンライン版(http://lpixel.net/lp-exam/ )」を無償で公開し,数多くのメディアから注目を集めた。しかし,オンライン版ではシステムの制限上解析精度を落とさざるを得なく,安易な不正は検出できるものの,高度なものの検出は困難な状況であった。今回販売するオフライン版は画像処理技術を最大限活かすことで,より多くの不正を検出することが可能となる。
●LP-exam Proの機能について
LP-exam Proでは高速な画像解析が可能。また,オンライン版ではできなかった大量画像データの自動解析も可能となった。バンド画像の細線化やエッジ抽出,その他解析サポートツールなど,オンライン版では実装することができなかった様々な画像処理を組み合わせることで,目的に応じたカスタマイズが可能となる。
<実装済の機能>
・拡大機能(改変の有無の高速検査のために,拡大・整列等わかりやすく表示する)
・自動検査機能(指定したフォルダ内の全実験画像に対して,自動的に改変検査を実施する)
<オプション機能>
・スコア表示機能(「疑わしさ」「まぎらわしさ」 を定量化・スコア化する)
・連携機能(他の論文管理ソフトウェアとの連携する)
・重複データの探索機能(複数ファイル等を入力とし,他の論文等に類似した実験画像がないか探索する)
●問い合わせ先
エルピクセル(株)
http://lpixel.net/