2014-6-10
Vscan Dual Probe
GEヘルスケア・ジャパン(株)は,一本のプローブの両端に深部臓器と表在臓器のそれぞれを描出できる二つの探触子を搭載した2 in 1方式プローブ採用のポケット型超音波診断装置「Vscan Dual Probe(ヴィースキャン デュアル プローブ)」を6月9日より販売開始する。本製品は,すでに救急や在宅診療をはじめとする多くの医療現場で利用されているポケット型超音波診断装置「Vscan(ヴィースキャン)1.2」の上位機種であり,2 in 1方式プローブを採用する超音波診断装置として世界初*1となる。
2010年7月の発売以来,2014年5月末までに国内で2,700台を超える販売実績を誇る「Vscan」は,「ポケットに入る超音波診断装置」として,救急から災害,在宅などさまざまな医療現場で利用されてきた。2011年3月11日に発生した東日本大震災では,Vscanを携えた医師が被災地に赴き,妊婦や疾患を抱えた患者を含め避難所で不安を感じていた多くの方々への医療活動に役立てられた。
このような実際の臨床現場での使用経験の中から,表在臓器も描出可能なプローブを求める声が多く寄せられていたが,その要望に応え,これまでのVscanのコンパクト性を損なわずに新たに開発されたのが「Vscan Dual Probe」である。これによって,頚部や四肢血管など皮膚表面から2〜3cmの深さの臓器の描出が可能となった。本製品の登場により,これまで以上に幅広い臨床現場での使用が可能になり,往診やベッドサイドでの診察はもちろん,時間や場所を選ばない診療実現の一助として活用できるようになる。
●「Vscan Dual Probe」の特徴
世界初2 in 1方式プローブの採用
従来2本であるプローブ(深部臓器用と表在臓器用)を1本にまとめたことにより,診察中のプローブの置き換え,付け替えなどの手間を省くことができる。これまで,2本のプローブをつなぐ,より小さなプローブコネクタの研究はされてきたが,Vscanのような超小型の装置に対応できるものは技術的に困難であった。GEヘルスケアでは,この課題を抜本的に克服するため1本で2役を果たす世界初のデュアルプローブを開発した。2つの探触子を小さな1本のプローブに収めるため,高級機で採用されている4Dプローブの技術を応用するとともに,新しい素材を積極的に採用するなど,いくつかの技術革新を達成している。また,この2つの探触子は本体のコントロールパネルで簡単に切り替えることが可能である。
このデュアルプローブの採用により,Vscanが多く使われる在宅,救急,災害などの現場における診療時間を節約し,プローブの紛失・取り落としなどを防いで,コンパクト性・携帯性,操作性といったこれまでのVscanの利点を損なわずに診療が行えるようになる。
浅部スキャン用高周波リニアプローブを搭載し,より幅広い臨床現場で適応可能に
デュアルプローブの表在用には,高周波電子リニアプローブ(3.4-8.0MHz)を採用。これにより,表在血管や前立腺,甲状腺,肺エコー(気胸)などの描出が可能になり,これまでVscanのコンパクト性に注目しながらも購入できなかった診療科にもVscanの適応が広がる。
デュアルプローブでも重量436グラムのコンパクト性を実現
Vscan Dual Probeは,デュアルプローブを搭載したにも関わらず,全体で436グラムのコンパクト性を実現した。Vscan1.2からわずか46グラム増加しただけで,本体の大きさや形状は,現行のVscan 1.2と変わらず,ディスプレイサイズも3.5インチサイズを引き続き採用している。
*1 GEヘルスケア・ジャパン調べ
●価格
98万円(税抜き)
●問い合わせ先
GEヘルスケア・ジャパン(株)
コミュニケーション本部
ブランチャード/松井
TEL 0120-202-021
www.gehealthcare.co.jp