2013-10-1
ハートスタートXL+
(株)フィリップス エレクトロニクス ジャパン(以下 フィリップス)は,10月1日より,医療従事者向けの手動式除細動器「ハートスタートXL+」の販売を開始する*1 ことを発表した。
「ハートスタートXL+」は,10年来のロングセラーモデルである手動式除細動器「ハートスタートXL(エックスエル)」のほとんどの機能を受け継ぎ改善し,また医療従事者からの要望を組み入れ新たな機能を搭載し,フィリップスの除細動技術を結集した手動式除細動器。「ハートスタートXL+」は,1985年にグローバルで販売開始したHP43100A以降,フィリップスが日本で販売している手動式除細動器としては5世代目のものとなる。
今回の「ハートスタートXL+」は,人間工学に基づいたダイアル式の除細動ノブの採用や,最大3波形と測定値およびアラーム設定値を表示する大型マルチカラーディスプレイ,AED小児モード等の新たな機能を搭載し,医療従事者の使いやすさにこだわって設計された手動式除細動器である。
●「ハートスタートXL+」の特長
1. 使いやすさへのこだわり
迅速な救命活動の実現のため,コントロールパネルは人間工学に基づき使いやすく改善し,ダイアル式の除細動ノブにより電源のオン/オフ,モードおよびエネルギーの選択を1つのノブで行うことができる。大型マルチカラーディスプレイ(6.5インチ) を採用し,一度に最大3波形と測定値およびアラーム設定値(パラメータバー)を表示することができる。使用準備完了インジケータにより,除細動器が使用できる状態であるか一目で確認することもできる。また,パッドなどの消耗品やECGケーブルなどのアクセサリは,フィリップス社製手動式除細動器であるハートスタートXLやハートスタートMRx,ならびにフィリップス社製AED(自動体外式除細動器)ハートスタートシリーズと共通。さらにフィリップスの生体情報モニタと同じ接続ポートを備えており,同じモニタリング用ケーブル/センサを使用することができるため,在庫管理の簡便化やコストの削減にもつながる。
2. 進化し続けるテクノロジー
SMART Biphasic波形*2による除細動を採用し,リアルタイムインピーダンス補正テクノロジー*3により患者に合わせて出力波形が調整される。AEDモードでのクイックショックと,マニュアルモードで最短クラスの充電時間(成人に対する標準的な除細動エネルギーの充電時間:3秒)により,ハートスタートXL,ハートスタートMRxに比べ,心肺蘇生(CPR)の中断を最小限に抑える。AEDモードでは小児にも対応している。また,モニタリングでは,フィリップスの生体情報モニタと同じ心電図(ECG)アルゴリズム/アラームを使用し3誘導/5誘導心電図,心拍数,動脈血酸素飽和度(SpO2)(オプション),非観血血圧(オプション)の測定を行います。時間の経過に沿ってパラメータのトレンドを記録し,表示やプリントも可能。
3. 救命の質の向上へ
症例データはUSBドライブにコピーして,専用のソフトウェアであるHeartStart Event Review等に転送できる。HeartStart Event Reviewでは症例データ全体を取り込んで保管することができ,事後レビューに役立てることができる。また,必要に応じてレポートを他の医療従事者と共有することも可能。
*1 今回販売する「ハートスタートXL+」は医療従事者向け手動式除細動器であり,一般の方々は使用できない。
*2 SMART Biphasic波形とは,体外式除細動器においてフィリップスが日本で最初に使用した二相性波形であり,すべてのハートスタートAEDにも採用されている。
*3 リアルタイムインピーダンス補正テクノロジーとは,胸部抵抗値(インピーダンス)に応じて,最適な出力波形に調整するテクノロジー。
●問い合わせ先
(株)フィリップス エレクトロニクス ジャパン
AEDコールセンター
TEL 0120-802-337 / 03-3740-3269
http://www.healthcare.philips.com/jp_ja/