2013-4-5
ECHELON OVAL
(株)日立メディコは,静磁場強度3テスラの超電導磁石式MRI装置「TRILLIUM OVAL」(トリリアム オーバル)を日本および海外に向けて発売する。なお,本製品は,2013年4月12日から開催される2013国際医用画像総合展(ITEM2013)に展示される予定。
「TRILLIUM OVAL」は,ガントリボアがOVAL(楕円)形状であることが一番の特長。2012年4月に発売した1.5テスラの超電導磁石式MRI装置「ECHELON OVAL」のコンセプトを継承し,さらなる高画質と快適性を追求している。
同社MRI装置は,永久磁石方式から超電導磁石方式まで幅広く取り揃えられている。0.25~0.4テスラの永久磁石オープンMRI装置や日立オリジナルの1.2テスラの超電導磁石式オープンMRI装置「OASIS」,1.5テスラの超電導磁石式MRI装置「ECHELON」シリーズに加え,この度3テスラの超電導磁石式MRI装置「TRILLIUM OVAL」を発売することで,さらにラインアップが拡充した。
●主な特長
(1)楕円ボアの採用で快適な検査空間を実現
「ECHELON OVAL」でも高い評価を得ているOVAL(楕円)形状のガントリボアを採用。寝台に横になった人の体は横に広がる。体格の大きな方や狭い所を苦手とする方にとっても開放感をより感じられるように,「TRILLIUM OVAL」も横幅74cm の楕円ボアを実現。
また,検査空間を横方向に拡張した結果,これまで磁場中心での撮像が困難であった肩などの体軸から外れた部位も,寝台上で被検者の体を横に移動させる空間を確保でき,最も高画質が得られる磁場中心での撮像が可能となった。
同社は,高画質と快適性を追求した結果,OVAL(楕円)にたどりついた。
(2)楕円RF照射コイルで高画質を実現
「TRILLIUM OVAL」では,4ch-4port独立制御可能なRF照射コイルを採用し,高画質を実現している。
一般的に3テスラMRI装置では,体幹部領域等でRF照射が不均一になりやすいため,検査時にRF照射の状態を確認するためのマップを取得する。このマップを用いて,RF照射不均一を低減するように4ch-4port独立して照射RF波を制御し,ムラ の少ない画像を得ることができる。
(3)MRI 検査のWorkflow向上を追求
「TRILLIUM OVAL」では「ECHELON OVAL」から採用している,MRI 検査時のワークフロー向上技術であるWIT(Workflow Integrated Technology)を採用。
ガントリ前面に搭載した「WIT Monitor」により,MRI 検査室内で被検者情報や同期検査用の生体波形を確認することができる。
また,受信コイルシステムも「WIT RF Coil System」を採用し,頭部用と脊椎用の下部受信コイルは寝台に常時設置しておくことができる。検査の際は撮像部位に応じた上部受信コイルを載せるだけで撮像可能なため,受信コイルを交換する時間を短縮することができる。
(4)寝台の操作性を向上
「TRILLIUM OVAL」の寝台は,着脱可能な「WIT Mobile Table」を採用。ガントリから外した状態でも寝台の高さを電動で調節することができ,操作者の負担を軽減する。また,造影検査時の器材置き台や寝台移動時の被検者落下防止として使えるアームボード,専用の点滴棒を搭載している。
また,寝台が着脱可能であるため被検者の乗せ換えを検査室外で行うことで,車椅子やストレッチャーなどがガントリに吸着するリスクを軽減できる。
●価格
16億円 (システム構成により価格は異なる)
●問い合わせ先
(株)日立メディコ
CT・MR営業本部 国内CT・MR営業部
TEL 03-3526-8306
http://www.hitachi-medical.co.jp/