2012-11-5
医療情報のネットワーク化を推進するメディカル・データ・ビジョン(株)(以下,MDV)は2012年11月27日より,同社が提供する病院向け経営支援ツール「Medical Code」に,聖路加国際病院との共同開発である「コメディカル採算分析機能」を新機能として追加搭載する。
コメディカル採算分析機能では,診療科をプロフィットセンターとする損益管理だけでなく,その他コストセンターとして位置づけられてきた部門の採算性を把握できるようになるため,より緻密な病院経営が可能となる。診療報酬に関わる部分について,コメディカル部門が行う活動を行為明細データから特定し,診療報酬額を任意に定めた割合に従ってコメディカル部門へ配賦することができる。
●サービス提供の背景
2003年に開始した診断群別包括払い制度(DPC)の普及を中心とした診療報酬制度の抜本的な改革が進む中,経営改善に対する医療関係者の関心がより一層高まっている。その中でも特に,診療科別・部門別・疾病別・患者別などの原価管理を重要視する医療機関が増えている。
しかし実際は,原価計算の結果を求めるだけに終始し,それを病院経営のために活用するまでに至っていないのが現状。また,従来の原価計算の手法は診療科をプロフィットセンターとする損益管理が中心で,その他の部門はコストセンターの位置づけであった。
より緻密な病院経営を行うためには,コストセンターとして位置付けられているコメディカル部門の採算性ついても把握するこMDVはこの状況を鑑み,原価計算の結果を病院経営に役立てることを目的とした病院向け経営支援ツール「Medical Code」(※)に,「コメディカル採算分析機能」を新たに搭載することとなった。
●サービス概要
「コメディカル採算分析機能」は,どの病院でもコメディカル部門の採算を簡単に把握することができる環境を提供するため,病院原価計算の分野において先駆的な病院である聖路加国際病院と,本年1月より共同で開発をしてきた。
当該機能は,コメディカル部門を含む各部門をプロフィットセンター化することで,病院全体の部門における収益を把握する仕組みとなっている。これにより,全部門の利益意識の向上はもちろんのこと,経営改善へのインセンティブを醸成・評価することが可能となる
●「コメディカル採算分析機能」の計算方法
診療報酬に関わる部分について,コメディカル部門が行う活動を行為明細データから特定し,診療報酬額を任意に定めた割合に従ってコメディカル部門へ配賦する。
例)薬剤管理指導業務におけるコメディカル部門への収益計上方法
※ 「Medical Code」概要
「Medical Code」とは,DPCフォーマットの入院外来E・Fファイルや電子レセプトデータなどの標準フォーマットデータを活用し,院内に埋もれている様々な経営課題の解決を支援するシステム。従来の経営支援システムは,数値の分析のみに終始し,経営課題の解決まで至らないケースが数多くあったが,「Medical Code」は原価計算はもちろんのこと,コストデータを利用した病院経営改善の手法まで提示する。病院に散在している膨大な課題をカテゴリ毎に整理したうえで,その解決までのプロセスをまとめているため,スムーズな経営課題の解決を可能にする。また,他院との比較やシミュレーションによって予想される改善効果を数値化することが出来るため,様々な検証を行うこともできる。
※記載の価格は「Medical Code」本体の価格。
「Medical Code」を導入すれば当該機能自体の費用は発生しない。
●価格(Medical Code本体価格・税別)
800万円 ※月額10万円(税別)の保守費用が別途必要
●問い合わせ先
メディカル・データ・ビジョン(株)
広報
TEL 03-5283-6911(代)
http://www.mdv.co.jp/