2012-9-18
浜松ホトニクス(株)は,従来のバーチャルスライドスキャナに比べて,処理速度を大幅に速めると同時に,細かいスキャン条件の設定や取得画像の確認 作業を自動化することにより,使い易さを飛躍的に向上させたバーチャルスライドスキャナ NanoZoomer-XRを開発し,9月18日より発売する。
11月に開催される第58回日本病理学会 秋期特別総会(11/22~23,ウインクあいち)に出展する。
NanoZoomer- XRは,最大320枚のガラススライドを連続で自動スキャンし,組織や細胞など(15mm×15mm)を約30秒で11億画素の高解像度デジタル画像に変 換する。新機能として,標本の凹凸やうねりを検知してサンプル全体にわたりシャープでクリアなスキャン画像を実現したダイナミックプレフォーカス (DPF)機能,取得画像に対して自動的にフォーカスの合否を判断するフォーカス判定機能を搭載。加えて,あらかじめスキャン条件やデータ保存先などを登 録することでスライド作成における各種サンプルや複数ユーザーの条件入力などに手間なく対応するプロファイル機能により,従来装置に比べ,デジタルスライ ドの作成負荷を大幅に軽減した。
新しく開発された閲覧ソフト(NDP.view2)を用いることで,顕微鏡を観察するような直感的な操作性でスムーズかつ高速なデジタルスライド観察を実現した。
●主な特長
高品質なスキャン画像
NanoZoomer-XRは,サンプル全体にフォーカス不良のない高品質なバーチャルスライドを容易に作成することができる。また,スキャン後の自動チェック機能により,スキャンミスのトラブルからも開放される。
新 しく開発されたダイナミックプレフォーカス(DPF)は,標本の凹凸やうねりを検知してその情報に合わせフォーカスを調整し,サンプル全体にわたりボケの ないシャープでクリアなバーチャルスライドを作成することができる。さらにデジタルスライド作成後に自動的にフォーカスをチェックし,必要であれば再度デ ジタルスライドを作成する。従来多くの時間を必要とした人手によるスライド評価の手間を大幅に軽減する。
自動化された快適な操作性
NanoZoomer-XRは,自動化された簡単な操作性により,バーチャルスライド作成に手間をかけない。
ガ ラススライドをスライドカセットに充填し,PCディスプレイ上のボタン操作のみで,スライド搬送,組織の自動認識,フォーカス位置設定,オートフォーカ ス,スキャン範囲の決定などを自動で行う。また,スキャン条件やデータ保存先などをプロファイル登録することでスライド作成における各種サンプルや複数 ユーザーの条件などに手間なく対応することができる。
スライド観察においても圧倒的なスピードと直感的な操作性を実現したビューアソフトウエアNDP.view2により,顕微鏡を見るような感覚で操作や観察が可能。
失敗のないスキャン
NanoZoomer-XRは,明るさ・ホワイトバランス・センサゲイン(感度)など初期値調整を自動化することにより,装置をいつも最適な状態に保つ。また,堅牢な機構や光学系により,安定したトラブルの少ないスキャン環境を実現している。
●価格(標準構成・税込)
1,680万円(構成品:スキャナ本体,専用台)
●問い合わせ先
浜松ホトニクス(株)
システム営業推進部(担当:白井宏幸)
TEL 053-431-0150
FAX 053-433-8031
E-mail: sales@sys.hpk.co.jp
http://jp.hamamatsu.com/