放射線情報システム「iRad-RS」・検像システム「iRad-QA」(インフォコム)
iRadシリーズを用いたSTAT画像報告体制の構築

2025-2-28

インフォコム

診療支援


良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を確保する観点から,昨今医療現場ではさまざまな法律の改正や取り組みが行われており,診療放射線技師の役割も変化を遂げてきている。変化した業務の中の一つに「診療放射線技師の専門性を活用したSTAT画像報告」がある。検査後すぐに重要所見を発見・報告することで患者救命につながるようになり,さらなる良質な医療提供体制を構築することが期待されている。しかし,このような取り組みはただ開始すればよいというものではなく,院内における報告体制の整備や読影教育などが切り離せない。そこで今回は,インフォコムが提供する製品を用いた,効果的・効率的なSTAT画像報告体制の構築や技師の読影教育を支援する機能について詳しくご紹介する(図1)。

図1 「iRad-RS」を活用したSTAT画像報告

図1 「iRad-RS」を活用したSTAT画像報告

 

STAT画像報告業務および結果の記録

弊社の「iRad-RS」(RIS)は,RISの画面から直接「iRad-QA」(検像システム)を呼び出して検像業務が実施可能となっている。このような構成でシステムが使用できるため,検像実施時にSTAT画像報告が必要であると判断された場合,そのまま呼び出し元のRISの画面を用いて報告内容を記録し,さらに検像を完了させることができる。つまり,検像業務から容易にSTAT画像報告業務に移行することができる。
さらに,最新バージョンのiRad-QAでは,画像受信すると同時にAI解析を実施し,解析結果を同一検査の別シリーズとして付加することが可能となった図2)。つまり,AI解析画像は医師の読影のみならず,技師のSTAT画像報告もサポートすることができるだろう。
*胸部XP検査の肋骨減弱および,CTR自動計測技師の読影力強化

図2 胸部XP AI解析機能

図2 胸部XP AI解析機能

 

iRad-RSと「iRad-RW」(レポーティングシステム)は同一データベース上で動作することから,技師によるSTAT画像報告結果と医師による読影結果を相互参照することが容易に可能である。STAT画像報告業務を始める上で,技師の読影力強化は多くの施設で課題とされているが,読影医が読影する際に技師による報告を参照して内容にコメントする,技師が自身の報告した結果と医師のレポートを比較することで振り返りを実施するなどといった使い方が可能であり,技師のモチベーションアップや,読影力強化に寄与することが期待できる。

検索・統計機能

iRad-RS,iRad-RWの症例検索機能,統計機能を活用することで,STAT画像報告内容のテキスト検索や報告件数のカウントなど,さまざまな観点での検索・統計処理ができる。STAT画像報告業務を実施するに当たり,報告数および緊急報告対象症例数の推移を監視し結果を数値で示すことで,効果を判定するだけでなく,院内に広く放射線科の取り組みについて周知する根拠資料を作成することも可能となる。

 

●問い合わせ先
インフォコム株式会社 ヘルスケアソリューション事業本部 放射線システム営業部
〒107-0052 東京都港区赤坂九丁目7番2号  ミッドタウン・イースト10階
TEL 03-6866-3790
URL https://service.infocom.co.jp/healthcare/

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(ITvision No. 53 / 2025年3月号)
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