統合的な線量管理の考え方について(ファインデックス)

2019-5-27

ファインデックス

線量管理


2018年に新設された画像診断管理加算3,頭部MRI撮影加算,2020年からのCT撮影などにおける線量の管理・記録の義務化など,患者の医療被ばくの管理が重要視されている。各社が線量管理システムを発売する中,当社はRIS,検像,線量管理を1つのデータベースで統合管理する「ProRad線量管理」を発売した(図1)。

図1 システム概要図

図1 システム概要図

 

●線量管理におけるオーダ情報の重要性

線量管理システムでは,一般的に撮影機器から出力されたRDSRを基に線量データの保管と分析を行う。機器から出力される情報のほかに重要となるのが,患者プロファイルとオーダ情報で,身長,体重といった基本情報のほかに,撮影項目などの検査指示内容は必須だ。線量管理システムしか持たないメーカーは,それらの情報をRISから取得するので余計な費用が発生するが,当社では自社の放射線情報管理システム「ProRad RIS」とシームレスにオーダ情報をやりとりするので,無駄な費用をかけることなく線量管理が行える。文書作成システム「DocuMaker」で培ったノウハウを生かして,通常の電子カルテ連携には存在しない項目もRIS上で管理することが可能だ。

●線量管理をする上で重要な線量データの取得について

前述のとおり,線量管理ではRDSRで線量データを管理するのが一般的だ。最新の撮影機器であればRDSRの出力に対応しているが,現在院内で稼働している一部の古い撮影機器はRDSRの出力に対応しておらず,導入後にRDSRの接続を行うとかなりの費用が発生する。そこで当社は,RDSR以外の方法で線量管理を行うべく,検像システム「ProRad QA」に画像解析機能を実装した。ProRad QAで画像を受信した際にDICOM Tagの解析を行い,必要な情報を取得する。さらに,画像からOCRでDose SRを読み取り,文字情報として取得するとProRad線量管理で参照できる。

今後は,線量情報に閾値を設け,RIS上で検査予約時間などのイベントごとにアラート表示を行い,診療放射線技師がより簡単に患者の線量情報を把握できるような機能を実装していきたい。

 

【問い合わせ先】
第2病院ソリューション部
TEL 03-5408-3745
URL https://findex.co.jp/

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(月刊インナービジョン2019年3月号 放射線線量管理システム技術解説)
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