技術解説(シーメンスヘルスケア)
2015年8月号
Women's Imaging 2015 最新技術[Breast Imaging]
乳腺MRIの最新情報“syngo RESOLVE”
●syngo RESOLVE
拡散強調撮像(以下,DWI)の多くはssEPIシーケンスを使用するため,歪みや位置ズレなどが指摘されてきました。 “syngo RESOLVE”は,k-spaceを読み取り方向に分割する“リードアウトセグメント技術”を併用した新しいDWIです。従来のDWIと比べTEを約1/2に短縮することができるため,空間的な位置ズレや歪みが少なく,ssEPIでは実現できなかった高分解能なDWIの撮像を可能にします。このため,腫瘍など疾患の形状や位置が解剖学的な画像(T1WIやT2WIなど)と非常に近く(図1),マルチパラメトリックMRIとして相互に判断することが容易になると考えられ,質の高いDWI検査が期待できます。
●Breast 18コイル(高密度型乳腺専用コイル)
あらゆる部位において受信コイルの性能は画質に大きく影響することは言うまでもありません。Breast18コイル(図2)は,限られた範囲内で多素子化し高密度型コイルを作り出すことで,シーケンスに依存せず,あらゆる撮像方向で高画質を得ることを可能としています。また,シーメンス独自の“Tim4Gシステム”に対応しているため,異なるコイル群との組み合わせも可能です。体格の大きな方や疾患が腋窩や胸壁近くにある場合などは,必要に応じて別のコイルと組み合わせて使用することで,高画質を維持したまま必要な情報をとらえることが可能となります。
●syngo BreVis Biopsy
“syngo BreVis Biopsy”はMRガイド下バイオプシーの専用プラットフォームです(図3)。さまざまなバイオプシーデバイスに幅広く対応しており,グラフィックを活用してターゲットの位置を明瞭に示します。より効率的で正確なバイオプシーの実施をサポートします。
【問い合わせ先】
コミュニケーション部
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