技術解説(シーメンスヘルスケア)
2016年12月号
放射線線量管理システム技術解説
DRL管理が可能な統合クラウドサービス「teamplay」
●「teamplay」とは
teamplayとは,日常の画像診断で用いられるDICOM画像情報を自動分析し,可視化することで,適正な検査が行われているかの指標を施設にフィードバックするクラウドベースのソリューションである。
DRLs 2015に基づく検査単位の線量表示を行うほか,自施設での目標値に対する評価も行えるため,線量分析や検査管理に大いに貢献できる。また,既存の装置(シーメンス社製以外も含む)への対応も可能で,インターネット環境があれば,iPadなどのモバイル端末からも確認することができる。
さらに,クラウドベースの特長を生かし,地域や施設タイプに応じたベンチマーク比較も可能なため,施設ごとの統合管理ツールとしても利用できる。
●teamplayの“Dose Management”
装置,検査部位,オペレータなどのいろいろな側面から線量情報をワンクリックでリアルタイムにモニタリングすることができる。
RDSR(DICOM Radiation Dose Structured Report)対応を推奨しているが,未対応の既設の装置においても,画像内の線量情報を自動で読み取ることが可能なため,あらゆる装置に適用できる。
また,CTDIvolやDLPだけでなく,患者の体型を考慮した線量指標であるSSDEにおいても自動分析,表示が可能なため,今後の線量を検討する際に役立てられる。
データ表示では,中央値,第3四分位(75%),第1四分位(25%)などが一目でわかるボックスプロット図(箱ひげ図)を検査部位-装置ごとに表示し,容易に検査の傾向分析を行うことができる(図1)。
●今後の展望
teamplayはDose Managementを拡張した機能で,CT装置のプロトコル管理を行う“Protocol Management”に対応する予定である。teamplayで見える化した評価結果を用いて,プロトコルの編集や登録,世代管理などを行い,一元化することで,最終的には,施設の検査ごとの最適化に役立てたいと考えている。
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