近年，モダリティの進化によってPET画像においても空間分解能が向上し，鮮明な画像が得られるようになってきている。その反面，複数の装置を保有する施設では，装置ごとに空間分解能が異なるため，フォローアップ検査では撮影が古い装置に限定されるなど，装置間における画質やSUVの差異による新たな課題も発生している。こういった課題を解決する一助として期待されているのが，「syngo.via」に搭載されている“EQ・PET”である。
EQ・PETは，SUV計測機能の1つであり，過去画像の自動取得や自動位置合わせなどの読影支援機能を有するsyngo.viaのアプリケーションのうち，比較読影やSUV計測が簡便に行える“MM Oncology”の中で動作する。
EQ・PETでは，相互の装置でファントム撮像を行い算出された係数を用いることで，画質を落とさず，SUVを等価として比較することが可能である（図1，2）。この機能を活用することにより，空間分解能の異なる装置間においてもSUVの計測結果を治療効果判定に用いることが可能となる。
1施設での運用はもちろん，病診連携や病病連携など，さまざまな場面で本機能が生かされると考える。

図1　EQ・PET概念図

図2　NEMA 2012/IEC 2008 Body Phantom