巻頭言
MODERATOR
内藤博昭 国立循環器病研究センター病院 院長
2015-11-25
2009年から行われているシーメンス・ジャパンの本シンポジウムも,今回で7回目を迎えた。2015年は,シーメンスのCT装置の歴史において,2つの大きな意味のある年となっている。
その1つは,医療機器メーカーが作った最初のCT装置である頭部専用CT「SIRETOM」を1975年にシーメンスが開発してから40周年を迎えたことである。私が大阪大学を卒業したのも1975年であり,シーメンスのCT装置と一緒に育ってきたような気がしている。シーメンスのCT装置はその後,全身用として「SOMATOM」が開発され,進化を続けて今日に至っている。
2つ目として,世界初の2管球搭載型CTである「SOMATOM Definition」の登場から10周年を迎えたことも大きなメモリアルと言える。SOMATOM Definitionは2005年にRSNAで発表され,本邦では2006年に第1号機が名古屋市立大学に導入,そして,同年末には国立循環器病センターにも導入された。
これを機に,この頃からDual Energy Imagingの臨床応用について最新の知見を報告するミーティングが数回行われてきたが,それを全国規模に拡大し,「The 1st Definition Symposium」として開催されたのが2009年である。その後,高性能新機種の登場を受け,2014年からはDual Source CTやSOMATOM Definitionシリーズのみならず,シーメンスのCT全般について診断から治療応用まで,より多岐にわたるテーマを取り上げる「SOMATOM Symposium」へと発展し,今回がその2回目に当たる。
SIRETOMからSOMATOMへ,さらにはSOMATOM Definitionから「SOMATOM Force」へと,常にCT界の最先端を走ってきたシーメンスが開催する本シンポジウムは,まさにCTの最新の知見が報告される影響力のあるイベントとして発展し続けている。いずれのセッションも臨床で役立つ有益な情報が期待できる内容であり,参加者の皆さんにも大いに楽しんでいただきたい。
【座長紹介】
今井 裕 東海大学医学部専門診療学系画像診断学 |
福田国彦 東京慈恵会医科大学放射線医学講座 |
市川勝弘 金沢大学医薬保健研究域保健学系 |
内藤博昭 国立循環器病研究センター病院 |
平野雅春 東京医科大学内科学第二講座 |
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