技術解説(富士フイルム)

2021年8月号

Women's Imaging 2021 最新技術

放射線部門管理支援サービス「ASSISTA Management RAD」写損カンファレンス機能マンモグラフィ対応の紹介

「ASSISTA Management RAD」は,一般X線撮影情報を一元管理し,各種情報をわかりやすい形で提供することにより,撮影技術の向上,線量の適正化,効率的な検査体制の構築など,一般撮影部門の持つ各種課題の解決をサポートするコンテンツとして開発し,すでに多くの施設で導入されている。

●写損カンファレンス機能とは

X線撮影の技術向上や写損率・写損数の低減のための一つの手段として,写損フィルムを用いたカンファレンスを行うことが有効であると言われている。ところが昨今のフィルムレス運用では,写損画像の管理が煩雑になり,カンファレンス自体を行うことが難しくなっている。そこで,これらの課題を解決すべく,一般撮影における写損データを一元管理し,かつカンファレンスの実施をサポートする“写損カンファレンス”を2016年にリリースした。従来よりASSISTA Management RADの基本機能により写損率,写損数の統計処理は可能であったが,写損カンファレンスには,写損画像と適正画像の同時表示やコメント入力など,カンファレンスの実施に必要な各種機能が搭載されている。

●マンモグラフィ対応

多くの施設から写損カンファレンスの適用範囲をマンモグラフィまで広げる要望をいただいていたが,開発が完了したため,リリースに合わせ,以下に紹介する。
写損カンファレンスの対象となる画像は,富士フイルム製「AMULET Innovality」で撮影したマンモグラフィ画像となる。今回,施設で行うカンファレンス向けに,マンモグラフィに特化した写損発生の原因・理由を選択的に記録する機能を設けた。また,一般撮影のカンファレンスでは,写損画像と適正画像を左右に並べて行うケースが多いが,マンモグラフィ撮影では左右の対称性評価も重要視されるため,右乳房,左乳房を任意に比較表示させる機能も有している(図1)。今回の機能の拡張により,マンモグラフィの撮影技術の情報共有や向上につながることが期待できると考えている。

図1 マンモグラフィに対応した写損カンファレンス機能

図1 マンモグラフィに対応した写損カンファレンス機能

 

【問い合わせ先】
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