技術解説(富士フイルム)

2015年12月号

Nuclear Medicine Today 2015 ソフトウエアの最新技術紹介

分子イメージング領域における「SYNAPSE VINCENT」の技術紹介

富士フイルム社製「SYNASPE VINCENT」(以下,VINCENT)では,分子イメージング領域におけるソフトウェアとして,PET・SPECTの読影に特化した“核医学ビューア”(旧名称:PET-CTビューア)を開発,販売している。
本稿では,核医学ビューアに加えた新機能について紹介する。

●核医学ビューアの新機能

VINCENTの最新バージョンでは,核医学ビューアの表示,操作,機能面について大幅な機能改良を加えている。
表示面として,CT画像,PET画像,SPECT画像,CT/PET,CT/SPECT合成画像の配置順序の設定(図1)を行えるようになった。また,キーボードのAltキー,数字キー,ファンクションキーを組み合わせたショートカット機能を用いて,CT画像,PET・SPECT画像のウィンドウ幅・レベル,SUVなどの表示範囲を設定できるといった操作性の向上も行っている。
機能面の向上としては,病変部の関心領域においてSUVmaxと同様に利用されるSUVpeak1)の算出(図2)に対応している。

図1 配置順序の変更例

図1 配置順序の変更例
ログインユーザーごとにCT,PET・SPECT,合成画像の順序を設定できる。

 

図2 SUVpeakの算出例

図2 SUVpeakの算出例
関心領域における1cm3球のSUV平均値の最大値を表示する。

 

●参考文献
1)Vanderhoek, M., Scott, B.P., Robert, J. : Impact of the definition of peak standardized uptake value on quantification of treatment response. J. Nucl. Med., 53・1, 4〜11, 2012.

 

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