技術解説(富士フイルムメディカル)
2015年8月号
Women's Imaging 2015 最新技術[Breast Imaging]
検診から精密検査まで幅広く対応デジタル式乳房X線撮影装置「Selenia Dimensions」
デジタル式乳房X線撮影装置「Selenia Dimensions」は,2D撮影やトモシンセシス,バイオプシーなどさまざまな検査に対応します(図1)。
●使いやすいデザイン
FPDサイズが24cm×29cmと,大きな乳房の撮影にも柔軟に対応しますが,通常用いられる18cm×24cmの圧迫パドルや小乳房用圧迫パドル使用時は,撮影方向に連動して自動で圧迫パドルや照射野がシフトします。術者の手を煩わせることなく,さまざまな受診者に適応した検査を行うことができます。
操作卓は,被検者選択や条件設定を行う操作画面と,撮影後の臨床画像を表示するプレビュー画面の2面構成を標準装備しています。左右乳房画像や過去画像との比較など,操作と確認を2つのモニタで有効に活用できます。
●トモシンセシスとその応用
X線管部の振り角±7.5°,15回のスキャンによるトモシンセシス撮影は,撮影時間約4秒と短時間で受診者の負担も軽く,検査時間に大きな影響を与えることなく実施が可能です。X線管球部から独立したトモシンセシス用フェースシールドを用いることで,MLO方向だけではなくCC方向でも容易に撮影が可能です。
トモシンセシスは断層像を再構成し,組織の重なりを避けるだけではなく,さらにトモシンセシス画像から擬似的な2D画像を生成する“C-View”や,トモシンセシス画像の任意の断面から三次元的座標を計算し,生検針の穿刺位置をガイドする“TomoBiopsy”へと発展を遂げています。
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