技術解説(富士フイルムメディカル)

2013年8月号

Women's Imaging 2013 最新技術

トモシンセシス対応デジタルマンモグラフィ装置「Selenia Dimensions」

図1 Selenia Dimensions

図1 Selenia Dimensions

「Selenia Dimensions」は,トモシンセシス技術を使うことにより,乳腺組織の重なりを効果的に減少させた画像を得ることができる乳房X線撮影装置です。また,ステレオバイオプシー用ガイドシステムを組み合わせ可能で,さまざまなバイオプシー手技に対応できます。

●Selenia Dimensions

図1は,乳房トモシンセシス技術を搭載したSelenia Dimensionsです。トモシンセシスの撮影は,通常の方法で圧迫した乳房に対しX線管を15°回転させ,この間に15回の低線量照射をほぼ1°ごとに行い,画像を収集します。撮影時間は約4秒と非常に高速です。高速撮影ができることで,微小石灰化像やスピキュラ像の視認性を劣化させる受診者の動きによる影響を減らすことに大きな効果があります。収集したX線像は,画像処理により複数の断層像に再構成します。得られた断層像をスクロールしながら診ることにより,通常のマンモグラフィ(2D)撮影像では観察の難しい,乳腺組織が重なっている部分でも,トモシンセシス(3D)撮影像を使うことにより,関心部分をより明確に診ることができ,的確な診断をサポートします。1回の圧迫で3D撮影,2D撮影の両方が短時間で行えるので,3D撮影画像,2D撮影画像の2種類の撮影画像を関連づけて簡単に観察することが可能となります。

●‌ステレオバイオプシー・ガイドシステム

Selenia Dimensionsに取り付けられるステレオバイオプシー用ガイドシステムとして,“Affirm”をオプションとして準備しています。1回の操作でステレオ撮影を自動的に行えます。撮影画像の確認やターゲットの座標計算はコンソールモニターを使用し,作業スペースを広く取ることができます。

*SeleniaはHologic社の登録商標です。

 

【問い合わせ先】XR営業本部 TEL 03-3526-8304
URL http://www.hitachi-medical.co.jp/

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