技術解説(キヤノンメディカルシステムズ)

2018年8月号

Women's Imaging 2018 最新技術

広範囲な穿刺アプローチを可能とするMRIガイド下生検適応コイル「ブレストSPEEDER」

平成30年度診療報酬の改定にて,「乳腺腫瘍画像ガイド下吸引術 MRIによるもの8210点」が新設されました。本稿では,MRIガイド下生検に適した乳房専用コイル「ブレストSPEEDER」を紹介します(図1)。

図1 乳房専用コイルブレストSPEEDER

図1 乳房専用コイルブレストSPEEDER

 

●患者さんごとに最適なポジショニングを可能に

ブレストSPEEDERは,コイル位置が固定された従来タイプと異なり,コイル装着フレームを上下左右の任意の位置に可動できます。そのため,患者さんの乳房の形状や大きさに応じてコイルの位置を調整することができ,乳房に密着させることが可能です。これにより,SNRが従来に比べて大幅に向上し,高画質な画像を提供します。

●広範囲な生検アプローチを可能に

ブレストSPEEDERは,MRIガイド下生検に最適なコイルです。コイル装着フレームが可動式のため,穿刺範囲が広いという特長があります。例えば,従来,アプローチが難しかった大胸筋に近い病変に対しては,コイル装着フレームを背中方向に設置し,さらに,フレームからコイルを取り外すことで容易なアプローチを可能とします(図2)。内側アプローチでは,左右の乳房の間の中央コイルを取り外し,左右コイルのみで患側乳房を挟み込む形をとります。加えて,可動式なので穿刺範囲が広く,簡単に内側からの穿刺を可能とします。
ブレストSPEEDERは,ルーチン検査の高画質化のみならず,高精度な乳房生検を支援する,応用性にも優れたコイルです。

図2 大胸筋付近へアプローチするセッティング例

図2 大胸筋付近へアプローチするセッティング例

 

●問い合わせ先
キヤノンメディカルシステムズ(株)
広報室
TEL 0287-26-5100
https://jp.medical.canon/

TOP