キヤノンメディカルシステムズ社製3T MRIの最新アプリケーションガイド
2017年6月
State of the Art Applications for Neuro
高いSNRを活かした高分解能イメージング
PURERF
RF送受信精度を向上させる“PURERF”を搭載しています。SNRが最大20%向上し、これまで以上の高分解能撮像に対応します。また、高いSNRを活かしたTOF法では、末梢の動脈まで細かく描出できます。
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安定した高精細3Dイメージング
Saturn Technology
3テスラ MRIに求められる高画質をさらなる次元へ高めるために“Saturn Technology”を搭載しています。撮像振動による信号ブレを抑制し、SNRを向上する“High Pressure Molding”と、冷却効率の向上で鮮鋭度に優れた画像を実現する“Triple Cooling”により、安定して高精細なイメージングが可能です。
高速ルーチンイメージング
PURERF
RF送受信精度向上技術“PURERF”により実現される高いSNRを活かした高速ルーチンイメージングが可能です。頭部5シークエンスを3分未満で撮像を完了でき、緊急時の撮像においても高画質を提供します。
ロバスト性が高く正確なパラメータ推定
Bayesian
Bayesianによるパラメータ推定アルゴリズムを搭載。確率密度分布に基づくパラメータ推定によりノイズに対するロバスト性が高く、SNR依存なく、より正確な解析結果を提供します。造影剤全量と半量のDSC解析比較において、SVD法ではマップ算出結果に違いがあるのに対し、Bayesianでは同様のマップを算出できることが報告されています。
Nael K. et al., AJNR 2015: Bayesian Estimation of Cerebral Perfusion Using Reduced-Contrast-Dose Dynamic Susceptibility Contrast Perfusion at 3T.
フルオートのDWI-PWIミスマッチ解析
MR Acute Care
ワンクリックの操作で、DWI解析、Perfusion解析を自動実行し、ADC、Tmaxなどの各種マップ画像を作成します。作成したマップより梗塞領域、灌流低下領域の体積を自動算出し、ミスマッチ(ペナンブラ)容積、比率を瞬時に算出します。
Leakage correctionによる正確な腫瘍診断
Perfusion
造影剤が漏れ出ないことを前提としているPerfusion解析。例えばBBBの破綻がある腫瘍病変では、造影剤の漏出による信号変動がマップの算出に影響することが知られています。Vitreaでは、漏出補正によって、より正確なCBVを提供します。
Courtesy of Dr. T. Taoka、 Nagoya University、 Japan.
JRS2016 Luncheon Seminar、 PACIFICO Yokohama.
病変の経時的な信号変化を可視化
Follow Up Mono
同一患者のLongitudinal解析(経時的フォローアップ機能)を搭載。最新の検査画像と過去画像のRegistrationおよびリスライス機能を始め、信号強度の正規化を行った上での差分画像作成が可能です。病変の経時的な信号変化、体積変化等を可視化し、効率的なFollow Upを支援します。
造影剤の“侵み出し”を定量化
Permeability
造影ダイナミック画像によるPermeability解析を搭載。腫瘍病変における造影剤の“侵み出し”つまり、血漿とEESを行き来する造影剤の移行速度や血漿体積、EES体積を定量化することで、腫瘍の鑑別やGrade分類の精度向上に役立ちます。
撮像後に複数のコントラストを生成
Olea Nova+
Olea Nova+シークエンスにて得られたデータから、 Bayesianのフィッティングアルゴリズムにより求めたT1マップ、T2マップをベースとして、各種画像コントラストを生成します。元画像自体も読影可能で、かつ、TR、TE、TI等の撮像パラメータを設定変更することで得られる任意の画像コントラストを作成できます。
※部分容積効果の影響で合成コントラスト画像は、同じパラメーターで実際に撮像された画像とは大きく異なることがあります。