キヤノンメディカルシステムズ社製3T MRIの最新アプリケーションガイド
2017年6月
State of the Art Applications for Breast
高空間分解能と高時間分解能の両立
PURERF
RF送受信精度を向上させる“PURERF”を搭載、SNRが最大20%向上します。得られた高いSNRを活かして、ガイドラインに準拠した高空間分解能と高時間分解能を両立したDynamic検査を提供します。
より確実な脂肪抑制画像の提供
Enhanced Fat Free
従来の脂肪抑制法では1回の脂肪選択励起パルスを印加していましたが、“Enhanced Fat Free”では脂肪選択励起パルスを2回印加することで、脂肪抑制ムラをおさえ、両側均一で高画質な画像が得られます。脂肪信号の残りやすい乳頭直下やムラになりやすい片側切除後も、安定した脂肪抑制画像を提供します。
簡単なシリコンインプラント検査
PASTA-Si
PASTA-Siは乳房のインプラントの検査に有用な撮像シーケンスです。装置がシリコンを識別し、高信号に描出します。インプラントの内容成分がシリコンか生理食塩水かの識別や、シリコンの漏れの有無を確認できます。
患者さんの乳房形状に適したポジショニング
ブレストSPEEDER
乳房専用コイルは、コイル装着フレームを上下左右に動かせるため、乳房の形状や大きさに応じてコイルを密着させることができ、SNRが従来に比べて大幅に向上します。患者さんに応じたポジショニングが可能なため、例えば右乳癌、左腋窩に潰瘍がある患者さんでは、右コイルは乳房がコイル中心に、左コイルは腋窩付近にコイル位置がセッティング可能です。患者さんに合わせた最適なポジショニングを実現します。
広範囲アプローチのMRIガイド下生検
ブレストSPEEDER
従来、MRIガイド下生検では大胸筋付近の病変に対してアプローチすることはできませんでした。ブレスト SPEEDERは、コイルフレームを上下に可動でき、加えてフレームからコイルそのものを取り外すことが可能なため、大胸筋に近い病変にアプローチすることができます。ブレスト SPEEDERは、アプローチ範囲の広いMRIガイド下生検を実現します。
シンプルで、素早く定性・定量解析
Breast analysis
解析するデータを選択、アプリケーションボタンワンクリックで、TICや各種パラメトリックマップなど自動で解析します。さらにカーソルを置いた場所のピクセルのTICがリアルタイムに表示されます。また、Permeability解析も可能です。
BI-RADSに準拠したレポート作成
BI-RADS Report
表示されている各項目にチェックを入れるだけで、BI-RADS-MRI 2013に準拠した読影レポートを簡単に作成できます。新たに定義された背景乳房増強効果〔Back Parenchymal Enhancement(BPE)〕タイプもワンクリックでレポート表記可能です。
MRI画像による乳腺密度測定
Volume Segmentation
対策型乳がん検診における「高濃度乳房」問題の対応に関する提言が2017年3月に発表されるなど、“Dense Breast(高濃度乳房)”がいま話題に上がっています。Vitreaでは、追加撮像することなくT1WIから、乳腺および脂肪のボリューム測定が可能です。乳腺濃度タイプを定量的に評価します。