ホーム 取材報告 RSNA2011スペシャル 取材レポート RSNA2011: Toshiba Medical Sytems(東芝) - CT:被ばく低減技術「AIDR3D」をすべてのCTに搭載
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RSNA2011 [第2日目:11月28日(月)] |
Toshiba Medical SystemsブースのCTコーナーでは,今回米国でのプレミアとなる80列(160スライス)CT「Aquilion PRIME」をはじめ,320列Area Detector CT「Aquilion ONE」,64列(128スライス)の「Aquilion CXL Edition」が展示された。この3台を含め,CTコーナーでは,「Ultra Low Dose」をコンセプトに掲げている。
このコンセプトの核となる技術が,逐次近似再構成法を応用した被ばく低減技術である「AIDR3D」である。新製品であるAquilion PRIMEは,日本国内ではすでに2010年12月に発表されている。AIDR3Dの搭載に加え,ハイエンドのAquilion ONEと共通のプラットフォームで開発。Aquilion ONEから譲り受けた高速画像再構成技術により,検査のワークフローを飛躍的に改善する。外観の特長としては,ガントリ開口径がAquilionシリーズ最大の78cmであることが挙げられる。また,dual energy imagingも標準で搭載されている。
同社の被ばく低減技術である「AIDR3D」は,AIDRの第三世代と位置づけられている。X線が検出器に到達した際に,純生データの段階でノイズとアーチファクトを除去した上で,さらに再構成の過程でもノイズを取り除くことにより,高画質を維持したまま大幅な被ばく低減を実現。通常モードで最大50%,低線量検査モードで最大75%低減できる。このAIDR3Dはすべての部位,撮影条件で使用することが可能で,Volume EC(CT-AEC)と連動が図られている。アルゴリズムを最適化しているために再構成時間の短縮化が図られており,通常の撮影再構成と大きな差はないという。
AIDR3Dは,今後販売される同社のすべてのCTに搭載される。また,すでに対応機種を導入ずみの施設に対しては,無償でバージョンアップを行うことにしている。
dual energy imagingについても,臨床の場で使いやすいものになったという。新しくBlending,Iodine map,Iodine Subtractionなどのアプリケーションがリリースされ,今後dual energy imagingが普及していくと同社では見込んでいる。
米国初登場の80列(160スライス)CTのAquilion PRIME |
64列(128スライス)のAquilion CXL Edition |
Aquilion ONE |
米国仕様に用意されたAquilion ONEのガントリに装着された撮影スイッチ |
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