ホーム 取材報告 RSNA2011スペシャル インフォメーション
11月27日に開幕する世界最大の放射線医学の学会であるRSNA 2011。昨年は海外からの参加者9470人を含め5万8044人が参加した。今年は10月24日の時点で,事前登録者数が昨年より7%多くなっており,さらに規模が拡大することが予想される。Scientific Papersは1831題,Scientific Postersは1188題,Education Exhibitsは2124題となっており,Refresher Coursesが233,Multisessionsが127用意されている。
またTechnical Exhibitsには671社が出展。このうち初参加の企業は全体の16%である107社となっている。展示の面積は3会場合計で45万9650フィートだ。
これだけの規模を誇るRSNAだけに,事務局は会期中はシカゴ市内の79のホテル,12万以上の部屋を確保している。シカゴしに与える経済効果も大きく,1億2000万ドル以上を与えるとされている。
RSNA 2011の初日には8時30分からArie Crowen TheaterでOpening Sessionが行われる。今回の大会長はThe Mount Sinai HospitalのPROFESSOR & CHAIR RadiologyであるBurton P. Drayer M.D.。President's Addressでは,“Celebrate the Image: How We Changed the Face of Health Care”をテーマに講演を行う。
そのほか,Opening Sessionで行われる講演・発表は次のとおり。
・CT Angiography: 20 Years Old and All Grown Up
Geoffrey D. Rubin M.D.
*Introduction by Matthew A. Mauro M.D.
・Bleeding Edge Imaging and Therapy in Vascular Disease
Zahi Adel Fayad Ph.D.
*Introduction by Matthew A. Mauro M.D.
国際化が進むRSNAでは,海外からの参加者も多いが,会員すべてがマコーミックプレイスに足を運べるわけではない。そこで,今回のRSNA 2011において,初めての試みとして行われるのが“Virtual Meeting”である。
RSNA 2011のサイトでは, 6つのRefresher Coursesや2つのScientific Paper Sessions,現地時間12月29日(火)のPlenary Sessions,電子ポスター,企業展示などがバーチャル展示会として,会場に来られない人向けに用意されていると案内している。参加者はテキストや音声でのチャットができる。
参加にあたっては,RSNA 2011の登録者,RSNAとAAPMメンバーは無料。非会員がVirtual Education Contentに参加したい場合は300ドルとなっている。
・Virtual RSNA関連ページ
http://rsna2011.rsna.org/attendees/VirtualMeeting.cfm
近年RSNAでは,海外の放射線医学の最新動向にも目を向けている。2008年には日本の放射線医学にフォーカスした日本人研究者たちによるJapan PresentsがScientific Sessionとして行われた。その後,韓国や中国,南米などの国と地域も取り上げられている。
今回は,経済成長が著しいインドの放射線医学の現状を紹介するIndia Presentsが現地時間11月28日(月)10時30分からのE353Cで行われる。
・RSNA 2011のMeeting Programのページ
http://rsna2011.rsna.org/search/search.cfm
5. 11月29日にAnnual Oration in Diagnostic Radiology and Special Lecture
RSNA 2011の3日目,11月29日には,Arie Crown Theaterにおいて,Annual Oration in Diagnostic Radiology and Special Lectureが行われる(午後1時30分〜午後2時45分)。Annual Oration in Diagnostic Radiologyでは,Jeffrey R. Petrella, M.D.がアルツハイマー病における脳神経領域の画像診断をテーマに“Neuroimaging and the Search for a Cure for Alzheimer's Disease”と題した講演を行う。座長は大会長のBurton P. Drayer, M.D.。
また,この講演に続き,Gary Small, M.D.による“Memory and the Aging Brain”と題したSpecial Lectureも用意されている。こちらの座長もBurton P. Drayer, M.D.が務める。
これらの特別講演に先立ち,RSNAのゴールドメダリストたちのプレゼンテーションも行われる。今年はRobert R. Hattery, M.D.,Bruce J. Hillman, M.D.,Herbert Y. Kressel, M.D.の3名が選ばれている。
6. Annual Oration in Radiation Oncologyは11月30日
11月30日午後1時30分から,Aire Crown Theaterでは,Annual Oration in Radiation Oncology and Special Lectureが行われる。ANNUAL ORATION IN RADIATION ONCOLOGYとしては,“Proton Beam Therapy: Applications and Future”と題して,Stephen M. Hahn, M.D.が講演する。座長は,Chung Taik Chung, M.D.。
また,この講演に続き,William R. Hendee, Ph.D.によるSpecial Lecture“Risk in Medical Imaging: Separting Fact from Fantasy”が行われる。こちらの座長は大会長のBurton P. Drayer, M.D.。
RSNAでは,今回もTechnical Exhibitsの会場などにBistro RSNAを出店する。
11月27〜30日は,ホールA,B,D,レイクサイドラーニングセンター。12月1日にはレイクサイドラーニングセンターで営業する。 参加者はここで昼食をとることで,有効に時間を使うことができるとしており,オンラインで所見を購入することで,行列に並ぶことなく利用できるという。料金は19ドル。 また,レイクサイドラーニングセンターのBistro RSNAにあるテーブルの1つは月曜日から水曜日の昼食時間に,トピックテーブルと呼ばれて,食事をしながら,テーマに沿った議論をするという企画も用意されている。
RSNA 2011のサイトに掲載されているトピックテーブルの内容の1部
8. 11月28日にNew Horizons Lecture
11月28日午後1時30分からはArie Crown Theaterにおいて,“New Horizons Lecture”が行われる。講演者はA. Gregory Sorensen, M.D.。テーマは“Mechanistic Imaging―MR-PET, 7 TESLA MRI, and Beyond”となっている。さらに,Special Lectureとして,Peter W. Carmel, M.D.が“Year Two of Health System Reform: Where Are We Now?”をテーマに講演する。
この講演に先立ち,Honorary Membersの表彰も行われる。今年は,Adrian K. Dixon, M.D., Ricardo D. Garcia-Monaco, M.D., Ph.D.,Yves M. Menu, M.D.の3名が選出された。
昨年のRSNAではHonorary Membersの表彰を受けた神戸大学の杉村和朗氏