バリアンメディカルシステムズ,新たなCBCTシステムを搭載した即時適応放射線治療ソリューションの運用開始に伴いプレスセミナーを開催

2024-8-9

バリアンメディカルシステムズ

放射線治療


新しいCBCT「HyperSightイメージングソリューション」

新しいCBCT「HyperSightイメージングソリューション」

バリアンメディカルシステムズは,新しいコーンビームCT(CBCT)システム「HyperSightイメージングソリューション(HyperSight)」を搭載した放射線治療システム「Halcyon HyperSight」および即時適応放射線治療ソリューション「ETHOS Therapy HyperSight」が,2024年6月22日(土)に厚生労働省より製造販売承認を取得したことを発表した。また,それに先立ち4月には,アジア・パシフィックで初めて,自治医科大学附属病院でETHOS Therapy HyperSightが稼働を開始した。これに伴い,7月31日(水)に,共同ピーアール(株)内スタジオ(東京都中央区)およびオンラインにてプレスセミナー「HyperSightイメージングソリューション搭載の『即時適応放射線治療ソリューションETHOS Therapy』の運用を開始!」が開催された。

HyperSightは,CBCTイメージングパネルが86cm×43cmと放射線治療業界最大(同社調べ)であり,最大53.8cmのFOVが取得できるほか,回転スピードが10s/rotと高速化したことで,kV CBCTの撮影時間が同社の「TrueBeam」のイメージングシステムよりも10倍高速化している。多くの患者が1回の息止めで画像誘導放射線治療(IGRT)か可能となるため,モーションアーチファクトの低減や治療時間の短縮につながることが期待される。また,撮影の高速化に加え,画像再構成アルゴリズムの改善や金属アーチファクト低減アルゴリズムの搭載によって,従来よりも大幅に画質が向上していることが大きな特長となっている。

セミナーでは冒頭,同社代表取締役の渡邉隆史氏が挨拶に立ち,放射線治療の技術の進化において世界をリードしてきた同社の開発の歴史などを紹介したほか,新しいCBCTであるHyperSightでは約6秒での撮影が可能となったと述べた。また,同社のビジョンである「がんの脅威に負けない世界へ」の実現に向け,日々活動を続けていくとの決意を示した。

渡邉隆史 氏(代表取締役)

渡邉隆史 氏(代表取締役)

 

続いて,自治医科大学附属病院放射線治療部部長 / 教授の白井克幸氏と技師長の根本幹央氏が,「ETHOS Therapyが変える新たな放射線治療」と題して講演した。
白井氏は,高精度放射線治療(IMRT / VMAT)の発展や,HyperSightの有用性,ETHOS Therapyによる即時適応放射線治療の特長などを,自験例を踏まえて報告した。HyperSightによってCBCT撮影時間が短縮し,高画質が得られるようになったことで,より高精度なIMRTが可能となるほか,治療時間が短縮することで患者の負担が軽減し,スループットが向上するなど,多くのメリットがあると述べた。また,7月に同院で実施した即時適応放射線治療の第1例目(脳腫瘍・囊胞形成症例)では,患者の入室から退室までが約30分と,日常診療で実行可能な時間内で行うことができたと報告。その上で,病変部へのより正確な照射が可能な即時適応放射線治療では,局所制御率の向上や副作用の低減効果が期待できると展望した。

白井克幸 氏(自治医科大学附属病院)

白井克幸 氏(自治医科大学附属病院)

 

続いて,根本氏は,放射線治療の技術の進歩に伴う照射精度の変遷や,HyperSightの特長,ETHOS Therapyによる即時適応放射線治療の特長や実際のワークフローなどを報告した。HyperSightでは,planning CTと遜色のない高画質が短時間で得られるとして,領域ごとの実際の画像を提示したほか,短い撮影時間と高画質がもたらすさまざまなメリットを紹介した。また,ETHOS Therapyでは人工知能を活用したコンツーリングや再治療計画によって即時適応放射線治療の飛躍的な効率化を実現しているが,HyperSightの明瞭な画像がワークフローの効率化に効果を発揮していると述べた。

根本幹央 氏(自治医科大学附属病院)

根本幹央 氏(自治医科大学附属病院)

 

●問い合わせ先
(株)バリアン メディカル システムズ
マーケティング部
Email:jp-marketing@varian.com
http://www.varian.com/ja

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